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臨床研修セミナー 思春期
思春期の成育異常
著者: 矢追良正1 高見沢実1 林雅敏1 高橋一久1 武藤伸二郎1 方世錝1 大蔵健義1 榎本英夫1
所属機関: 1獨協医科大学越谷病院産婦人科
ページ範囲:P.263 - P.268
文献購入ページに移動近年の思春期早発傾向は止るところを知らず若年化しており,母性の何たるかを弁えない幼い年代で既に生殖活動が開始され,妊娠,そして中絶に至ると言う点では,前代未聞の事態であり,このような事態に対する対応をかつて経験したことがない故に,全ての人が戸惑い対応に苦慮しているのが現実である。そして思春期での対応が誤られると,婦人自身以後の人生と長い老後の時代を臍を噛む思いで過ごさねばならない不幸を味わうことになり,その不幸を診療の対象としている産婦人科医師が臨床の実際で婦人がその思春期を如何に過ごすべきであったかに思いをはせることになる。思春期における身体的,精神的発達とその異常については小児科学の成書に譲り,このような観点から,産婦人科の立場で思春期の成育を眺め,その異常につき論及し,その異常への対応を考えたい。
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