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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科43巻3号

1989年03月発行

文献概要

臨床研修セミナー 思春期

好発疾患とその診断

著者: 加藤紘1

所属機関: 1山口大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.269 - P.272

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 思春期は二次性徴が現われ始める7〜8歳から性周期の安定する18歳頃までとされている。この時期の女性は乳房の発育や初経発来など身体的変化が著しく,また異性や自己に対する意識も芽生え心身ともに不安定な年代である。加えて急速な変貌を遂げる社会環境のなかで思春期女性にはストレスも多く,心身の発達に伴う"きしみ"ともいえる思春期疾患は今後ますます増加するものと予想される。
 本来,女性の思春期疾患は産婦人科医が取り扱うべきものであるが,特に思春期の女子は産婦人科受診に対する心理的な抵抗が強い。そのために心ならずも適切な治療の時期を失することさえある。今後は産婦人科受診に対する患者の抵抗感をなくしてゆく努力が大切で,そのためには患者に対する話し方一つにも慎重な配慮が必要となろう。ここでは思春期の好発疾患とその診断について産婦人科医の取るべき基本姿勢を中心に述べてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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