文献詳細
文献概要
原著
最近の子宮付属器炎について
著者: 久保田武美1 石川克美1 飯田信1 岡部親宣1 岩佐剛1 竹内久彌1 高田道夫2
所属機関: 1順天堂大学浦安病院産婦人科 2順天堂大学医学部産婦人科
ページ範囲:P.285 - P.289
文献購入ページに移動2)腹腔内所見で付属器炎とされた34例中25例に病理診断を行ったが,確定診断がなされたものはそのうちの20例(80%)であった。
3)病理診断で付属器炎と確定できた20例中12例は腹腔内より起炎微生物が検出されたが,残る8例では菌は検出されなかった。
4)対象例45例中19例(27株)に腹腔内より微生物が検出された。C. trachomatisが最も多く検出され全検出株中の48.2%を占めていた。N. gonorrheae感染例は症状が強く,C. trachomatis感染例では症状は弱〜中等,一般細菌感染例では症状の強さは一定しない。
5)付属器病巣内検出菌と頸管検出菌との相関を検べたがN. gonorrheaeやC. trachomatis感染例に関してはよく相関していた。
掲載誌情報