文献詳細
臨床研修セミナー 子宮体癌
文献概要
わが国においても,最近,子宮体癌の増加傾向が指摘されており,全子宮癌(浸潤癌のみ)における体癌の割合は,かつて約5%といわれていたが,今日では,約10%を占めるようになっている。とくに閉経後出血を訴える患者で,子宮頸部や腟に異常がなければ,まず体癌を考慮することになる。細胞診を行う場合,腟スミアによる体癌検出率は50%程度にすぎないので,体癌検出のためには,内膜細胞診(検出率は90%以上)が行われるべきである。そして体癌の確定診断はさらに内膜掻爬による組織検査によらねばならない。
内膜組織診は悪性腫瘍の診断だけでなく,不妊症患者における内膜日付け診や機能性出血の診断のほか,流産,子宮外妊娠あるいは種々の器質的内膜疾患の診断のためにも施行される。ここでは,子宮体癌の診断を目的とした内膜組織診について述べることにする。
内膜組織診は悪性腫瘍の診断だけでなく,不妊症患者における内膜日付け診や機能性出血の診断のほか,流産,子宮外妊娠あるいは種々の器質的内膜疾患の診断のためにも施行される。ここでは,子宮体癌の診断を目的とした内膜組織診について述べることにする。
掲載誌情報