icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科43巻4号

1989年04月発行

臨床研修セミナー 子宮体癌

組織診

著者: 山辺徹1

所属機関: 1長崎大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.376 - P.381

文献概要

 わが国においても,最近,子宮体癌の増加傾向が指摘されており,全子宮癌(浸潤癌のみ)における体癌の割合は,かつて約5%といわれていたが,今日では,約10%を占めるようになっている。とくに閉経後出血を訴える患者で,子宮頸部や腟に異常がなければ,まず体癌を考慮することになる。細胞診を行う場合,腟スミアによる体癌検出率は50%程度にすぎないので,体癌検出のためには,内膜細胞診(検出率は90%以上)が行われるべきである。そして体癌の確定診断はさらに内膜掻爬による組織検査によらねばならない。
 内膜組織診は悪性腫瘍の診断だけでなく,不妊症患者における内膜日付け診や機能性出血の診断のほか,流産,子宮外妊娠あるいは種々の器質的内膜疾患の診断のためにも施行される。ここでは,子宮体癌の診断を目的とした内膜組織診について述べることにする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら