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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科43巻6号

1989年06月発行

特集 超音波診断—最近の進歩

超音波診断法と画像処理—胎児立体視への試み

著者: 馬場一憲15 佐藤和雄1 坂元正一1 岡井崇2 水野正彦2 石井繁夫3 古川俊之4

所属機関: 1埼玉医科大学総合医療センター産婦人科 2東京大学医学部産科婦人科学教室 3東京大学医学部情報処理室 4東京大学医学部医用電子研究施設 5現:東京大学医学部医用電子研究施設

ページ範囲:P.523 - P.527

文献概要

 現代の超音波診断装置は,プローブを当てるだけで簡単に胎児の断層像を得ることができる。このような電子走査型の超音波診断装置が容易に手に入るようになって,約10年である。この間,装置の進歩は目覚ましく,当初,胎児の頭部と体部がようやく区別できる程度であったものが,分解能が上がり(像が細かく見えるようになり),階調性が上がり(像の濃淡の微妙な差も表示され),表示される像の理解は格段に容易になった。
 妊娠20週を過ぎると胎児の目鼻立ちもはっきりしてくるため,断層像で顔の部分を写しだすこともできる。一例として,図1に妊娠28週の胎児の顔の超音波断層像を示す。しかし表示画像は一見リアルであるが,実際には丸みを帯びている顔を平面という断層像で観察しているため,現実の顔の形からは,かけ離れたものである(図2)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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