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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科43巻7号

1989年07月発行

症例

妊娠37週にて腟外脱出を見た巨大子宮腟部筋腫合併妊娠の1症例

著者: 立川千恵子1 高桑好一1 上田宏之1 山本泰明1 市川清美1 岡田義昭1 石田道雄1 吉沢浩志1 佐藤芳昭1 金沢浩二1 竹内正七1

所属機関: 1新潟大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.695 - P.698

文献概要

 子宮筋腫合併妊娠は日常臨床上,時に経験されるものであるが,緊急手術の適応となる症例は稀である。今回,子宮腟部に発生した巨大筋腫合併症例で,妊娠37週において筋腫の腟外脱出をみた症例を経験した。症例は38歳の経産婦であり,前回妊娠中期に子宮腟部の筋腫を指摘され帝王切開術を施行されているが,筋腫の切除は行わず経過を観察し今回妊娠に至った。今回妊娠経過中,妊娠33週より筋腫は時に腟外に露出するようになり,37週で完全に腟外に脱出する状態となった。そのため緊急帝王切開術を施行し,次いで筋腫の核出術および子宮腟部の形成術を施行し,母児ともに順調に経過している。このように本症例は特異な経過をたどっており,若干の文献的考察を加え報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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