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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科43巻7号

1989年07月発行

症例

Adenoma malignumを合併したPeutz-Jeghers症候群の1症例

著者: 藤巻尚1 高桑好一1 大野正文1 上田宏之1 本間滋1 児玉省二1 金沢浩二1 竹内正七1 小幡憲郎2 後藤明3

所属機関: 1新潟大学医学部産科婦人科学教室 2がんセンター新潟病院産婦人科 3新潟県立中央病院産婦人科

ページ範囲:P.699 - P.702

文献概要

 消化管のボリポージス,口唇・頬粘膜などの色素沈着,常染色体優性遺伝を3主徴とするPeutz-Jeghers症候群の症例を婦人科領域で経験することはそれほど多くないと考えられる。今回,我々は典型的なPeutz-Jeghers症候群の患者で子宮頸部のAdenoma malignumを合併した症例を経験した。症例は45歳の主婦であり,大量の不正性器出血を主訴とし,当科へ入院となった。術後の摘出標本の病理組織学的検索でAdenoma malignumの確定診断がなされた。文献的にはPeutz-Jeghers症候群に合併する婦人科領域の悪性病変として卵巣のSex cord tumor with annular tubules (SCTAT),子宮頸部腺癌などが報告されており,またAdenoma malignumの合併も注目されている。本論文においては症例の概要を報告するとともにこれらの文献的考察を試みた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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