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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科44巻1号

1990年01月発行

指標

卵胞破裂機構の基礎的検討

著者: 吉村泰典1

所属機関: 1藤田学園保健衛生大学病院産婦人科

ページ範囲:P.3 - P.17

文献概要

 女性の生殖生理で最も重要な排卵とは単一現象ではなく,顆粒膜細胞・莢膜細胞など卵胞構成細胞の形態学的成熟に伴う生化学的変化,卵核および卵細胞質の成熟,卵丘の遊離,卵胞壁頂部結合織の融解菲薄化に伴う破裂,成熟卵の放出ならびに黄体化に至る一連の現象の複合体である1-5)。最近の生殖生理学の発展には目覚しいものがあり,その卵胞構成細胞の内分泌能の調節機構の観点より詳細な検討がなされている。しかしその排卵の最終過程,すなわち成熟卵胞壁頂部結合織の離開によって生じた組織間隙より,卵丘細胞にて包囲された成熟卵が放出される過程に関しては未だ不明の点が多い。本稿においては,排卵現象の一過程である卵胞破裂機序について筆者らの研究成績を紹介し,排卵機構の概説とともに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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