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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科44巻1号

1990年01月発行

特集 着床

子宮内膜の脱落膜化現象について—Epidermal Growth Factorを中心として

著者: 山本稔彦1

所属機関: 1三重大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.37 - P.45

文献概要

 細胞成長因子(growth factors)は,Gaspodaro—wiczにより“in vivo,in vitroにおいて動物細胞の成長を促進する因子であって,細胞内に取り込まれて代謝基質または補酵素として利用されない物質”と定義されている1)
 現在では40種以上の細胞成長因子の存在が知られているが2),これらは特異的膜受容体を介して高分子物質の生合成・核の遺伝子発現の調節や細胞増殖の制御を司り,多面的効果(plciotropic effects)を発揮しているものと考えられている。この効果発現の作用機序としては,特異的膜受容体に内在するtyrosine kinase活性に基づく一連の蛋白リン酸化反応,endocytosisによる細胞内processing,phosphatidylinositolの代謝回転とprotein kinase Cによる制御,さらにproto—oncogenesの発現などが密接に関与しているものと考えられている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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