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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科44巻10号

1990年10月発行

臨床研修セミナー 外来診療指針

II.不妊外来

男性不妊外来

著者: 香山浩二1

所属機関: 1兵庫医科大学産婦人科学教室

ページ範囲:P.926 - P.930

文献概要

 健全な夫婦生活を続けているにもかかわらず2年以上妊娠に至らないような,いわゆる真の不妊症夫婦の中では男性不妊因子の占める割合は高く,30〜50%と報告されている。中でも精液所見に異常の認められるものが多く,男性因子を念頭において精液検査を行うかどうかが男性不妊因子検出の鍵となる。従来,精液検査といえば,一般に精液の肉眼的所見に精子数,運動率,奇形率などの顕微鏡的所見を加えたものが主であったが,最近では精液の生化学的,内分泌学的,免疫学的あるいは細菌学的検査が行われるようになり,さらに受精現象の解明に伴って精子自身の受精能検査も可能となってきた。治療面においても従来の姑息的な薬物療法や人工授精に加えて,体外受精,顕微受精が行われるようになり,従来Donor精液による人工授精(AID)でしか妊娠の望めなかった不妊夫婦に夫自身の精子による妊娠が望めるようになってきた。本稿で最近のトピックスも含め男性不妊検査とその治療指針について述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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