文献詳細
臨床研修セミナー 手術手技
VII.外陰癌の手術
文献概要
外陰癌は婦人性器癌の3〜5%と比較的稀な疾患であるが,近年その増加傾向が指摘されている。わが国における全国的な統計報告によると,本症の平均年齢は61歳で,臨床進行期(FIGO)はⅡ期が最も多く,組織型は扁平上皮癌が88%であった。わが国の外陰癌の治療は放射線が主役を演じているが,治療成績は手術療法が放射線療法よりやや優位であると述べられている1)。
欧米においては,本症の治療は手術療法が主であり,通常radical vulvectomy(広汎性外陰摘出術)と両側のgroin dissection(鼠径リンパ節郭清)が行われている。外陰癌のリンパ節転移頻度は比較的高く,全症例では約30%に鼠径リンパ節への転移がみられ,そのうち約20%は骨盤リンパ節へも転移している。リンパ節転移が陰性であれば約90%が5年生存しているが,陽性であれば5生率は約30%にすぎない2)。したがって,外陰癌の手術に際してリンパ節郭清は非常に重要な手術操作である。
欧米においては,本症の治療は手術療法が主であり,通常radical vulvectomy(広汎性外陰摘出術)と両側のgroin dissection(鼠径リンパ節郭清)が行われている。外陰癌のリンパ節転移頻度は比較的高く,全症例では約30%に鼠径リンパ節への転移がみられ,そのうち約20%は骨盤リンパ節へも転移している。リンパ節転移が陰性であれば約90%が5年生存しているが,陽性であれば5生率は約30%にすぎない2)。したがって,外陰癌の手術に際してリンパ節郭清は非常に重要な手術操作である。
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