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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科44巻12号

1990年12月発行

特集 最新治療薬ガイド1990

Ⅱ.婦人科一般用の治療剤

1.子宮外妊娠治療薬

著者: 櫻木範明1 田中俊誠1 藤本征一郎1

所属機関: 1北海道大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.1066 - P.1066

文献概要

□メソトレキセートMTX
1.子宮外妊娠治療におけるMTX療法の役割
 子宮外妊娠(卵管妊娠および非卵管性子宮外妊娠)に対しては通常手術療法が施行される。妊孕能の温存が問題とならない場合には,卵管妊娠に対しては卵管切除術が施行される。妊孕能温存が求められる場合には妊娠内容圧出法,卵管部分切除法あるいは卵管切開法などにより妊娠内容を除去し卵管の温存を計る1)。しかし手術療法はしばしば術後の付属器周囲の癒着のために子宮外妊娠をくりかえしたり,医原性の不妊症の原因となることが指摘されている。
 近年注目されている保存療法としてMTX(methotrexate,メソトレキセート®)療法がある2,3)。MTXは1956年Li, Hertzらにより絨毛性疾患に対する臨床効果が発表されて以来,絨毛性疾患治療の中心に位置づけられ用いられてきた薬剤である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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