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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科44巻12号

1990年12月発行

特集 最新治療薬ガイド1990

Ⅱ.婦人科一般用の治療剤

9.ケロイド予防薬

著者: 武田克之1 中西秀樹1

所属機関: 1徳島大学医学部皮膚科

ページ範囲:P.1077 - P.1078

文献概要

 熱傷,外傷,手術創,痤瘡などの皮膚損傷に基づく真皮の炎症に続発する皮膚の盛り上がりをケロイドとよぶ。ほとんどは損傷後の瘢痕上に生じた瘢痕性ケロイドであるが,先行する瘢痕を気付かぬか全く正常な皮膚から生ずる特発性ケロイドもあるという。しかし,後者では軽微な損傷が気付かれぬのみで,両者を区別すべきではないとの説も強い。また白人より黒人,東洋人種に好発し,乳児,老人で発症し難い特異な創傷治癒反応との見方もある。他方,家族的発生も想定され,1個人においても体部,年齢により変動する。したがって,患者のケロイド体質を的確に知りえないので,狭義のケロイドの予防は困難である。本稿では予防を含めた治療について,局所療法のうちステロイドテープ,ステロイド外用剤を中心に記述する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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