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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科44巻12号

1990年12月発行

特集 最新治療薬ガイド1990

Ⅳ.周産期用薬剤

9.RDSの治療薬

著者: 藤原哲郎1

所属機関: 1岩手医科大学医学部小児科

ページ範囲:P.1107 - P.1108

文献概要

□サーファクテン
 サーファクテン(surfactant-TA)は世界に先駆け,わが国で研究開発された唯一の新生児呼吸窮迫症候群(RDS)の治療薬である。RDSは肺表面活性物質(肺サーファクタント)欠乏のため肺胞の拡張が困難で,生後間もなくより呼吸不全に陥る。人工的に陽圧で肺を膨らませてもサーファクタント欠乏状態では呼気時には再びつぶれてしまう。サーファクタントで被覆されていない肺胞および肺胞管上皮細胞は剥離し,血液成分の肺胞腔への漏出,出血などがおこり,硝子膜形成に至る。サーファクタントを経気道的に投与し肺胞壁を被覆してやると,その表面活性により肺胞の安定性が確保され,人工換気に要する圧と酸素濃度を低く保つことが出来る。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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