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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科44巻12号

1990年12月発行

特集 最新治療薬ガイド1990

Ⅴ.内分泌・生殖領域の治療剤

1.ゴナドトロピン療法薬

著者: 矢野哲1 水野正彦1

所属機関: 1東京大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.1123 - P.1123

文献概要

□pure FSH-hCG
1.対象と処方例
 hMGによるゴナドトロピン療法は,1960年のLunen—feldによる初の臨床応用以来,排卵障害の治療法として現在広く普及している。しかし,その優れた効果の反面,多胎妊娠や卵巣過剰刺激(OHSS)などの発生率が高く,特に多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)では,OHSSが重症化しやすいことが知られている。これは,従来のhMG製剤にはFSH活性以外にLH活性がほぼ同量含有されているためと考えられる。最近hMGを高度に精製し混在するLH活性をほとんど除去したpure FSHが開発された。中枢性無月経,無排卵周期症あるいはPCOSにおいて,従来のゴナドトロピン療法によりOHSSを反復する症例は,pure FSH-hCG療法の最もよい適応である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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