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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科44巻12号

1990年12月発行

文献概要

特集 最新治療薬ガイド1990 Ⅴ.内分泌・生殖領域の治療剤

2.子宮内膜症治療薬

著者: 植村次雄1 北井啓勝2

所属機関: 1横浜市立大学医学部産婦人科 2社会保険埼玉中央病院産婦人科

ページ範囲:P.1125 - P.1126

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□LHRHアゴニスト(スプレキュア)
 1.対象と処方例
 子宮内膜症は月経時の下腹痛,腰痛や性交痛をもたらし,また,不妊症の原因ともなる。この疾患の治療には薬物療法と手術療法があり,患者の年齢,疾患の進行度,挙児希望の有無などの因子によりその治療方針を決める。①挙児希望の無い場合に腫瘍形成がなければ薬物療法の適応となる。腫瘤形成がある場合には卵巣腫瘍に準じて手術療法を行う。②挙児希望のある場合軽症例では薬物療法や腹腔鏡下の焼灼が有用である。腫瘤形成を伴う重症例では薬物療法単独では治療効果は少なく,保存的手術が必要である。この際,術前に薬物療法を行うと,病巣を縮小し,手術操作を容易にする。近年,レーザーを用いての腹腔鏡手術が行われてきており,この際も薬物との併用療法の有用性が認められている。
 薬物療法でもスプレキュアは作用機序が異なるのでダナゾールが無効であった症例や副作用の強かった症例も本剤の適応となる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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