文献詳細
特集 最新治療薬ガイド1990
Ⅴ.内分泌・生殖領域の治療剤
文献概要
□漢方
1.対象と処方例
更年期障害の症状を頻度の多い順にあげると,肩こり,頭痛,頭重,物忘れ,冷え性,気分不安定,憂うつ,逆上感,動悸,下腹部痛やめまいなどである。しかし,更年期当初の症状は肩こり,顔面紅潮,熱感,額の発汗,胸内苦悶などの自律神経失調症状で始まるといわれる。症状の現れ方には個人差があり,複合的な症状を呈し,その経過も多彩である場合が多い。治療には病態像に適した漢方薬を選択する必要がある。臨床的には更年期障害に用いる漢方薬も他の疾患の場合と同様,当帰芍薬散,桂枝茯苓丸および加味逍遙散の3種の中から選ばれているのが現状である。これらの漢方薬で十分でない場合は,当然のことながら他剤に替える。始めに血管運動神経症状のぼせ症状(気の病,血の病)に対する漢方薬をあげる。
1.対象と処方例
更年期障害の症状を頻度の多い順にあげると,肩こり,頭痛,頭重,物忘れ,冷え性,気分不安定,憂うつ,逆上感,動悸,下腹部痛やめまいなどである。しかし,更年期当初の症状は肩こり,顔面紅潮,熱感,額の発汗,胸内苦悶などの自律神経失調症状で始まるといわれる。症状の現れ方には個人差があり,複合的な症状を呈し,その経過も多彩である場合が多い。治療には病態像に適した漢方薬を選択する必要がある。臨床的には更年期障害に用いる漢方薬も他の疾患の場合と同様,当帰芍薬散,桂枝茯苓丸および加味逍遙散の3種の中から選ばれているのが現状である。これらの漢方薬で十分でない場合は,当然のことながら他剤に替える。始めに血管運動神経症状のぼせ症状(気の病,血の病)に対する漢方薬をあげる。
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