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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科44巻12号

1990年12月発行

特集 最新治療薬ガイド1990

Ⅴ.内分泌・生殖領域の治療剤

6.骨粗鬆症治療薬

著者: 本庄英雄1

所属機関: 1京都府立医科大学産婦人科

ページ範囲:P.1133 - P.1135

文献概要

□エストロゲン
1.対象と処方例
 閉経後の骨粗鬆症,あるいは若年婦人においても卵巣摘出後,無月経,稀発月経など低エストロゲン状態から骨塩の低下している症例が対象となる。骨粗鬆症はtype Ⅰとtype Ⅱとにわけられることが多い1)。閉経後骨粗鬆症はtype Ⅰに属する。卵巣の機能停止→エストロゲンの急減→海綿骨を主とした骨塩の急速な低下がおこる。ちなみにtype Ⅱは75歳以上の老人にみられ,加齢,老化を主因とした,海綿骨と皮質骨の緩徐な骨塩減少を言う。エストロゲンの投与はこの前者の急速な骨塩減少に有効である。
 さらに腰痛は骨粗鬆症の前駆症状でもあり,基礎に低エストロゲン状態が考えられれば,骨塩減少が未だ著明でなくても,腰痛症例などにエストロゲンを投与し,骨粗鬆症を予防する事も臨床的意義がある事と考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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