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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科44巻12号

1990年12月発行

文献概要

特集 最新治療薬ガイド1990 Ⅴ.内分泌・生殖領域の治療剤

10.無月経症治療薬/無月経治療用漢方薬

著者: 相良祐輔1 村田高明2

所属機関: 1高知医科大学医学部産科婦人科 2南多摩病院産婦人科

ページ範囲:P.1139 - P.1140

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□性ステロイド
 婦人科領域における性ステロイドホルモンによる治療には,主としてエストロゲン製剤,ゲスターゲン製剤,アンドロゲン製剤が使用される。
 無月経症に関しては,前二者が使われる。

 

□漢方治療薬
 1.対象と処方例
 漢方医学では,婦人を治療する場合,先ず経を調えることを重要視する。婦人の聖薬や妙薬と呼ぶ漢方薬がある。これらは女性の内分泌機能に何らかの作用をおよぼすであろうと推測されていた。10年程前に不妊症治療に当帰芍薬散や桂枝茯苓丸を投与したところ,第Ⅱ度無月経患者が妊娠した報告があり,無月経患者にも漢方薬が有効であることが立証された。しかし,両漢方薬の構成生薬について分析した結果では,ホルモン活性物質は確認されておらず,従って,現代医学での内分泌学的解明は未だなされていない。最近,産婦人科領域では臨床的にも漢方療法が応用され,さらに,現代医学による研究も行われるようになり,2〜3の漢方薬の作用機序は解明されつつある。無月経は月経異常の一分症であり,漢方医学では経を調うことでは同じ治療法で行う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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