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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科44巻2号

1990年02月発行

文献概要

臨床研修セミナー 女性のOsteoporosis

骨粗鬆症の疫学

著者: 大頭敏文1

所属機関: 1徳島大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.148 - P.152

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 骨粗鬆症(osteoporosis)とは正常な骨格に対して骨の質的変化を伴わないで骨量が減少した状態であり,原因の明らかでない一次性と原因の明らかな二次性に分類される。一般的に骨粗鬆症と言えば一次性,とくに加齢によって生じる老化性骨粗鬆症(involutional osteoporosis)をさす。また加齢によって生じるため一種の老化現象と見なされる傾向があり,そのため充分な対応がなされているとは言いがたい状況である。現在,日本は世界有数の長寿国となり,1988年における日本人の平均寿命は男性75.5年,女性81.3年であり,さらに65歳以上の人口は1,370万人以上にもなっている。腰痛を訴え病院を受診する患者数は1970年頃より急増し,1955年と比較すると約10倍にもなっている。また,高齢者における骨折,特に大腿骨頸部骨折はその生命予後に多大な影響を及ぼしており,その基礎疾患としての骨粗鬆症は非常に重要な問題と思われる。骨粗鬆症の発症には種々の要因が関与しており,その要因を明らかにする目的で疫学調査が行われている。本稿では骨粗鬆症の疫学的知見について概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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