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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科44巻3号

1990年03月発行

臨床研修セミナー 術前術後のチェックポイント

広汎性子宮全摘出術の術前術後管理

著者: 吉田良一1 松沢真澄1

所属機関: 1埼玉県立がんセンター

ページ範囲:P.255 - P.259

文献概要

 広汎性子宮全摘出術は,長い間子宮頸癌の手術療法の主体であったが,近年集団検診の普及とともにCISが増加し広汎性手術の数は減少している。本術式は癌に対する根治性を目的としているため手術侵襲は大きく,術中出血の他,術後の膀胱,直腸の機能的障害や,併せて行われる骨盤リンパ節郭清に伴うリンパ流障害,死腔の感染症など種々の合併症が発症し,対策に苦慮することがしばしばある。また術式の改良や麻酔技術の向上,術前術後管理の改善に伴い,より高齢の患者に対しても手術適応が広がっている現在,術前の正確な臨床進行期の把握と共に,術前の患者管理の徹底は,術中,術後の合併症を未然に防ぐ上にも重要と思われる。本稿では,当センターで実際に行われている広汎性子宮全摘出術の術前,術後の管理および術後合併症の管理を中心に検討した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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