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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科44巻4号

1990年04月発行

文献概要

特集 救急手技のポイント Ⅱ.産科・婦人科

頚管裂傷

著者: 大森茂1

所属機関: 1聖母病院,産婦人科

ページ範囲:P.313 - P.313

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 頚管裂傷とは分娩の際に生ずる軟産道損傷の一つで,時には致命的な大出血を起こすことがあるので可及的迅速な診断と処置を必要とする。ただし,このような処置を必要とする程度のものは極く稀で,恐らく0.5%にも満たないものと思われる。何故なら,その原因と考えられる,例えば巨大児,CPD,頚管の強靱,遷延分娩等は,それ自身既に帝王切開の適応であり,予め経腟分娩を避ける場合が多いからである。子宮腟部辺縁の擦過創や挫滅創を頚管裂傷に入れるかどうかは意見の分かれるところであるが,時には小さな裂傷から意外な拍動性の出血を見ることがある。
 通常遭遇する頚管裂傷は,頚管の3時と9時にあたる部が縦方向に裂けるものをいう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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