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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科44巻5号

1990年05月発行

症例

出生前に診断された先天性小腸閉鎖症の1例

著者: 藤下晃1 中橋隆次郎1 内山章1 宮川淳1 永末俊郎2 山下浩2 木田晴海3 三根義和3 福井滋4

所属機関: 1国立嬉野病院,産婦人科 2国立嬉野病院,小児科 3国立嬉野病院,外科 4国立嬉野病院,麻酔科

ページ範囲:P.453 - P.458

文献概要

 先天性腸閉鎖症・狭窄症は新生児外科疾患のうち10〜20%を占め,直腸肛門奇形とともに最も多くみられる疾患であり,腸閉鎖症の頻度は出生5,000〜10,000に1程度とされる。このうち十二指腸閉鎖症が約半数を占め,空腸,回腸閉鎖症が1/3程度といわれている。先天性十二指腸閉鎖症の出生前診断の報告は多いが,空腸,回腸閉鎖症の出生前報告もみられるようになってきた。今回私どもは,妊娠42週に施行した超音波断層法で,著明に拡張した腸管像を呈した胎児症例を経験した。出生前には空腸以下のレベルでの消化管閉鎖を疑ったが,生後第1日に行われた開腹手術では,胎便性腹膜炎を伴った先天性小腸閉鎖症であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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