文献詳細
原著
早産例における分娩時の胎児心拍数モニタリング所見の評価について
著者: 安達信博1 小笠原敏浩1 西島光茂1
所属機関: 1岩手医科大学産婦人科学教室
ページ範囲:P.515 - P.519
文献概要
(1)早期産例においてもFD Index(前田の胎児仮死指数)は特に臍動脈血pH値と有意な負の相関を示した。(2)在胎週数別に臍動脈血pH値を(Y),FD Indexを(X)としたときの単回帰分析直線より,24〜31週群と他の2群との間には,傾きに著明な差を認めた。(3)酸血症症例(pH<7.25)と非酸血症症例(pH≧7.25)とのFD Indexの各因子(基準心拍教:BASE,最小心拍数:HR,最大振幅:AMP,持続時間:DUR,回復時間:REC,遅延時間:LAG,W型一過性徐脈:W-DIP,基線細変動消失:LOSS)とpH値との重回帰分析より,24〜31週群ではBASE,LAG,HRが,37〜41週群ではHR,REC,AMPが特に重要な因子と考えられた。
掲載誌情報