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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科44巻7号

1990年07月発行

特集 乳房

Topics

乳癌のリスクファクター

著者: 冨永健1

所属機関: 1東京都立駒込病院外科

ページ範囲:P.555 - P.561

文献概要

 近年,わが国においても乳癌患者数の増加が明らかに認められており,婦人の癌の中ではまもなく第1位になろうとしている。乳房は体表にある臓器であり,乳癌の発見はまず腫瘤(しこり)として触知することに始まることが多いので,患者自身が早期に気付き得る数少ない悪性疾患のひとつである。しかし早期に発見される率はまだ決して高いとはいえず,我々の病院においてもStage II(腫瘤径2〜5cm)がもっとも多く56.5%であり,Stage IIIとIVをあわせると21%にも達する.早期癌であるStage Iは未だ20%程度である。
 日本人の乳癌は手術後の予後が,欧米のそれにくらべてかなり良いことはよく知られているが,本疾患を克服するためには,まず早期発見であることは論をまたない。早期発見のための集団検診も各地で行われているが,到底,全国的に十分カバー出来るものでもない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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