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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科44巻7号

1990年07月発行

特集 乳房

Topics

婦人科で行う乳房手術

著者: 荒井清1 土橋一慶1 大江英一1 荻野雅弘1 宮崎道夫1

所属機関: 1帝京大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.563 - P.567

文献概要

 乳房はいまさら申すまでもなく婦人生殖器官の一部である。これなくしては新生児の哺育を始めとする婦人生殖機能を全うすることは出来ない。元来,産婦人科医は婦人生殖器官に関する生理的および病的状態に対処する責任を持つ専門医である。しかしながら現実には婦人生殖器官から乳房だけを除外して診療している。サブスペシャリティーの高度な技能を備えた専門医が各分野から輩出する傾向があるとは言え,子宮だけあるいは卵巣だけ手術できる専門医が成り立つとは考え難い。同様に,一般外科から主として臓器別に幾つかの細分化された専門外科が生まれたが,乳房だけしか手術しない専門医が出来るかどうか疑問である。生殖器官を取り扱う産婦人科医が今まで等閑に付して来た問題を,高度に細分化・専門化されつつある臨床各分野の再編成に際して今後どのように処理して行くかは重大な課題である。
 われわれが日常診療の際に相談を受けたり,あるいはたまたま発見した異常が乳房のものであるとき,正しい診断技術で適切な治療方針が立てられるよう普段から勉強する必要がある。以下,外来小手術で処理できるものを中心に概説する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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