文献詳細
臨床研修セミナー 手術手技
III.卵巣・卵管手術
文献概要
卵巣癌に著明な効果を示すcisplatinの導入以来,卵巣癌の標準的治療法が現在ほぼ確立されている感がある。即ち,初回手術で可能な限り腫瘍の摘出縮小をはかり,続いてcisplatinを含む抗癌剤の多剤併用による一定期間の治療の後に,化学療法を継続するか否かを判定するため,あるいは残存腫瘍の摘出を目的として再開腹second look operationを行う方法である。しかし,この標準的治療法は初回手術の完遂度や化学療法の治療効果の相違によって影響を受け,second look operationの施行時期や方法については種々の見解が示され,最近は適応の見直しや意義についての反省も多数報告されている。
掲載誌情報