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原著
卵巣間質細胞由来良性腫瘍の臨床的検討—悪性腫瘍診断の誤判別を中心に
著者: 柿木成子1 滝沢憲1 村井加奈子1 井口登美子1 武田佳彦1
所属機関: 1東京女子医科大学産婦人科
ページ範囲:P.695 - P.702
文献購入ページに移動線維腫では特異的症状に乏しいが,莢膜細胞腫では高エストロゲンに伴う症状に注意すれば診断はかなり絞られ,子宮内膜癌の合併に注意する必要のあることが示唆された。
術前に悪性らしいと診断する要素は①閉経後の高齢者,②巨大な骨盤内腫瘍,③超音波and/or骨盤CTでmixed pattern,④血清CA−125の100 U/ml以上の高値,⑤Mcigs症候群の合併,⑥子宮内膜の悪性所見の6項日で②,③,④,⑤の4項目はとりわけ悪性卵巣腫瘍と考えられやすい要因と思われた。CA−125と画像診断との有機的な組み合わせによる診断効率向上の必要性が示唆された。
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