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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科44巻8号

1990年08月発行

薬の臨床

新しい培養液GPMを用いた活動精子分離法:卵管内人工授精および体外受精・GIFT療法への応用

著者: 荒木重雄1 本山光博1 佐藤正1 佐山雅昭1 赤堀彰夫1 玉田太朗1

所属機関: 1自治医科大学産婦人科

ページ範囲:P.708 - P.712

文献概要

 最近,従来からのAIHにより妊娠が困難な症例に洗浄・濃縮精液を卵管内に直接注入しようという試みがなされている1,2)。子宮鏡下で行う場合はHIT(Hysteroscopic Insemination into the Tubes)と呼ばれるが,私どもはJansen-Anderson's Catheterの改良型のものを超音波ガイド下に卵管に挿入し精液を注入しているため,これらを総称して卵管内人工受精(IFIH,Intrafallopian Insemination with Husband's Semen)と呼んでいる。卵管内に注入できる精液量は限られているうえ,感染などの副作用を防止することがIFIHには特に留意されなければならない。また,精液中には受精阻害物質などが存在しており,精液中から活動精子を取り出し,確実に卵管内に注入する事が重要である。これらの操作は外来レベルで行われるものであるから,日常診療に用いられるべく簡便でなくてはならない。
 体外受精・胚移植(IVF-ET)および配偶子卵管内移植(GIFT)の際にも良好な活動精子の選別が妊娠率の向上をはかるための重要な因子の一つである。そのためには簡便にして安定した結果を得るための条件として品質の良い精子選別用培養液を用いる事が重要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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