文献詳細
特集 Safe motherhood—リスクファクターの再評価
文献概要
1989年版の厚生省の統計1)によると,妊産婦死亡数は年ごとに減少しているが,その死因別頻度にはほとんど同じ傾向が見られている。すなわち,図1のように子宮外妊娠と分娩前後の異常出血が全死因の約半数を占めており,これに産科肺塞栓群が加わると,妊産婦死亡原因の実に60%以上が「産科ショック」であるといえる。そこで本稿では,産科ショックのなかで最も頻度の高い出血性ショックの特徴や誘因について述べるとともに,私たちが行っている対応策なども紹介したい。
掲載誌情報