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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科45巻1号

1991年01月発行

雑誌目次

今月の臨床 不育症—その対策のすべて 原疾患との関わり

1.不育症とは

著者: 富永敏朗 ,   竹内譲 ,   佐々木博正

ページ範囲:P.9 - P.11

概念
 妊娠は成立するが流早死産を繰り返して生児がえられないものを不育症と呼ぶ。その大部分は習慣流産(連続3回以上の自然流産の繰り返しをいう)であり,したがって不育症を習慣流産と同義語としても用いられる。
 不育症は,その原因とみなされるものがきわめて多種多様であるのが特徴である。原因のなかには不妊症のそれと共通するものが含まれており,また受精から着床周辺期に至る過程の中絶が著しく高頻度に起こっているという最近の知見から考えて,不妊症と密接に関連があるものである。また不育症は臨床的に妊娠成立以降周産期に至るまでの広い範囲が対象となり,周産期医学の分野とも密接な関連がある。不育症のもう一つの特徴は,原因とみなされるものが不明なことがきわめて多いという点である。しかし最近の医学の進歩によって従来不明であった原因とみなされる異常の診断法が急速に進歩し,さらにこの異常に対する治療法の開発に著しい進展がみられるようになった。これは特に免疫的異常が原因と考えられるものについて顕著であり,今後不育症の原因の診断と治療の進歩に明るい展望をもたらしつつある。

2.子宮奇形と不育症

著者: 永田一郎

ページ範囲:P.12 - P.16

 子宮奇形は200〜600人に1人とも0.1〜12%ともいわれており,Buttram & Gibbons1)は自然流産率は双角子宮と重複子宮では35〜43%,子宮中隔では67〜88%,単角子宮では33〜48%といっている。また,牧野ら2)は子宮奇形と診断された患者の流産率は96.6%におよんだと報告している。
 過去においては,“重複子宮”という呼び名には部分子宮中隔,双角子宮,重複子宮,完全分離子宮が漠然と含まれていた。しかし,子宮奇形の程度ないしタイプによっては妊娠,分娩とも正常に経過することもあるが,タイプによっては流産,早産,胎位の異常などの合併症と密接な関連性があり,妊娠,分娩の可能性,その経過,手術の適応などは,子宮奇形のタイプによって大きく異なっている。それ故,子宮奇形のタイプに対する正確な鑑別診断が必要である。この目的でButtram & Gibbons1)が示したように,子宮卵管造影術(HCG)や子宮鏡で子宮内腔の形態を知るだけでなく,子宮の外側の輪郭を知ることが必要となる。そのためには腹腔鏡や開腹術が必要となり,超音波診断やMRIも応用されるようになってきた。ここでは子宮奇形の種類とそれぞれの生殖能力の相違を述べ,その診断法,治療法を論じる。また,子宮奇形における不育症の病因論にも言及する。

3.頸管無力症と不育症

著者: 河上征治

ページ範囲:P.18 - P.19

頸管無力症とは
 頸管無力症1)(Cervical incompetency)とは,妊娠経過中に子宮頸管の開大,短縮,特に内子宮口の閉鎖不全を同時に示し,そのために流早産の起り易い状態をいう。
 したがって頸管無力症の状態にあれば,妊娠週数がすすむにつれ(中期に入ると),卵膜につつまれた内容,重量,子宮内圧の増幅にともない,胎胞が形成されやすくなる。一方それは開大され,短縮された頸管内へ膨隆し,遂には腟腔へ突出,破水し流早産の危険を増す。本症状を示す妊婦では僅かの腹緊や子宮筋の緊張で破水,流早産の経過を示すのが典型的例である。

4.黄体機能不全と不育症

著者: 山下三郎

ページ範囲:P.20 - P.22

 黄体機能不全は不妊症例の3〜4%にみられるとされているのみならず,妊娠例においても初期流産の頻度が高く,不育症の重要な位置を占めるものと考えられている。不育症の原因は多岐にわたっており,その大部分は妊卵異常あるいは遺伝的因子などによるものであるが,黄体機能不全によるものも約35%は存在するとされている。
 不育症は一般に習慣性流産としてあらわれることが多いが,習慣性流産における黄体機能不全の発症率35%は不妊症全体における黄体機能不全の頻度3.5%よりはるかに多い。表1は1981年から10年間の当院での習慣性流産の原因をまとめたもので,全症例140例中黄体機能不全は子宮因子に次いで多く,検査し得た50例中20例(40%)に陽性であった。最近,early pregnancy factorや低単位HCG測定キットの応用によりごく早期の流産が判明するようになったが,これらoccult Pregnancyと呼ばれるcaseも含めると,実際には,受精卵の30〜50%が流産すると報告されており,今後,黄体機能不全との関わりにおいてもさらに検討される余地があると思われる。また,黄体機能不全は薬物療法によって比較的容易に治療が可能であり,その意味でわれわれ臨床家にとって重要な分野と言える。本稿では,黄体機能不全が,どのようなメカニズムで不育症と関連するのかについて解説し,次いで黄体機能不全症に対する治療方針について言及する。

5.HLAと不育症

著者: 古山将康

ページ範囲:P.23 - P.26

HLA(ヒト主要組織適合抗原)
 HLA(human leukocyte antigen)はヒトにおける主要組織適合抗原(major histocompatibility complex,MHC)として免疫反応を考える上で重要な細胞表面抗原であり,特に移植免疫においては非自己,自己を識別するための背番号ともいえる抗原系である。MHC抗原は種によっても強く保存され,ヒトではHLA抗原,マウスではH−2,ラットではRT−1と呼ばれ,背番号であるための遺伝的多様性を特徴とする。
 HLAは同種異系(アロ)を識別するのみでなく,外来性抗原を認識する際に,その抗原とHLA抗原との複合体を形成して初めてT細胞上の受容体に認識されるという免疫反応一般にかかわる重要な役割を担っている(MHC拘束性)。HLA抗原は分子構造から2つのクラスに分類され(クラスⅠ,クラスⅡ),クラスⅠ抗原にはHLA-A,-B,-C,クラスⅡ抗原にはHLA-DR,-DQ,-DPが含まれる。両抗原ともα鎖とβ鎖のhetero-dimer構造をもち,クラスⅠのβ鎖(β2ミクログロブリン)を除いてすべて6番目の染色上の遺伝子にコードされ,これらの遺伝子は1CM(センチモルガン)にも及ぶ巨大遺伝子群を形成している。HLA-A,B-,-Cはα鎖に,HLA-DRはβ鎖に,HLA-DQはαβ両鎖に遺伝的多型を有しており,HLAのアロ特異性は1987年の国際ワークショップにおいてHLA-A抗原24種,B抗原52種,C抗原11種,DR抗原18種,DQ抗原9種,DP抗原6種が認定された。血清学的に同定された著者らの地域での特異性頻度を表1に示す。

6.自己免疫疾患と不育症

著者: 高桑好一 ,   田中憲一

ページ範囲:P.27 - P.29

 近年,生殖免疫学の領域において,不育症と免疫的機序との関連性が注目され,病態の解明,新しい治療法の臨床応用が行われている。自己免疫疾患と不育症との関連性もそのような研究の方面から注目されつつあるものである。
 従来よりSLEなどの自己免疫疾患において流・死産の割合が高いことが報告されているが,自己免疫疾患患者の全例に流・死産が発症するものではないことも事実である。これに対し近年不育症患者の中で,自己免疫疾患の診断基準は満たさないものの抗核抗体などの自己抗体が高率に認められることが明らかとなっている。本稿の表題は「自己免疫疾患と不育症」であるが,広く不育症発症と自己免疫的機序について概説することとする。

7.血液疾患と不育症

著者: 松本隆史 ,   金丸恵子

ページ範囲:P.30 - P.31

 母体の血液疾患を原因とする不育症は,ごく稀とされている。しかし,近年,検査技術の進歩により,従来原因不明とされていた不育症の中にlupus anticoagulant(LAC)を代表とする血栓性素因などが発見されるようになり,注目されている。
 そこで本章では,不育症の原因として可能性のある血液疾患を順に挙げ,その問題点について考察を加えたい。

8.染色体異常と不育症

著者: 大浜紘三

ページ範囲:P.32 - P.33

 受精卵の40〜50%は染色体異常例で,その多くは臨床的に妊娠と診断される以前に死亡し,妊娠6〜8週での異常率は5〜6%となり,さらにこれらの多くは自然流産や早死産として失われ,出生時での異常率は0.6%前後となる。すなわちヒトの生殖過程では非常に多くの染色体異常妊卵が生じ,そしてその大部分は出生前に死亡しているのである。したがって,不育症の病態を考える上で染色体異常は必要検討項目の1つとされる。

9.感染症と不育症

著者: 保田仁介

ページ範囲:P.34 - P.35

 不育症は習慣的に妊娠の中絶が起こり児を得られぬことをさすが,臨床的に妊娠と診断される前の極早期の流産をふくめ,早期での流産の原因は不明のものが多かった。しかしME機器の発達による超音波診断や内分泌検査,免疫機能検査などにより染色体異常によるもの以外の原因についても解明されつつある。
 感染症と流産の関係についても敗血症などの感染時に流産が起こることや,細胞破壊力の強いウイルスの初感染時に流産の起こることが知られている。しかし古くから流産との関係を検討されているにもかかわらず感染症の原因となる病原体が多いこともあり,それぞれの感染が流産の原因なのか,結果なのかを判定することは容易ではなく困難が多い。

検査・診断の進め方

10.診断・検査の進め方の実際

著者: 牧野恒久 ,   丸山哲夫

ページ範囲:P.36 - P.38

 通常不育症外来を訪れる患者の主訴として,少なくとも2回以上の妊娠未完遂があげられる。しかし例外として自己免疫疾患などを背景とした1回の妊娠中期の子宮内胎児死亡の既往や,また臨床的には妊娠と証明しがたいが基礎体温上高温相の反復する延長が患者・医師両サイドの啓蒙によりいわゆる超早期流産として捉えられ,外来を訪れることもある。このように不育症は非常に多岐にわたり,その対応は決して一律的に行われるべきではない。ただし不育症は,種々の疾患群を背景に,妊娠維持機構に関わる未知の要因を数多く内包していることが少なくなく,単一の原因に帰することが容易にできないことから考えると,検査の進め方としては,やはり系統的かつ総合的な不育症ルーチン検査をもって患者に臨むことが,とりこぼしを防ぐ意味でも肝要である。

11.HSG検査でわかること

著者: 長田尚夫

ページ範囲:P.40 - P.41

 臨床的に不育症は,妊娠の成立を認めるが流産をくりかえす場合をいうが,子宮卵管造影(HSG)によってわかる習慣性流産の原因は,子宮腔の形態異常が原因となる疾患で子宮筋腫と子宮奇形がその代表である。近年,内視鏡や超音診断装置等新しい機器の臨床応用によって子宮,卵管卵巣を取り巻く器質性不妊や不育症の正確な診断が可能となってきた。この子宮腔の形態異常の診断には一般にHSGが用いられるが,必ずしも容易に診断できるとは限らず,造影法の工夫が必要となる。われわれが行っている造影方法も併せて述べる。

12.子宮鏡検査のメリット

著者: 林保良 ,   岩田嘉行

ページ範囲:P.42 - P.43

 子宮鏡は子宮腔内を直接観察する方法である。受精卵は子宮内で着床し発育するので,この内腔を子宮鏡を用いて形態的異常の有無を検査することは生殖医学において重要である。
 子宮異常は不育症原因の約12〜15%を占めるといわれ,中でも特に子宮奇形,子宮筋腫,子宮腔癒着症,頸管無力症などがあげられている。子宮奇形のうち習慣流産の原因として最も多いのは中隔子宮である。近年この中隔子宮および子宮腔癒着症を子宮鏡直視下に切除治療1)することが可能となった。開腹手術にくらべ患者への侵襲ははるかに少なく,回復も早く,しかも成績も非常に良好であるところから欧米諸国ではほとんど開腹手術にかわって行われている。そのため,子宮鏡は従来の観察手段としての役割のみならず,治療手段としても重要な存在へ変貌しつつある。本稿では主として中隔子宮と子宮腔癒着症を診断し,手術に至るまでの子宮鏡検査の実際を解説し,その必要性を述べてみたい。

13.不育症と超音波診断

著者: 竹内久彌

ページ範囲:P.44 - P.45

 不育症を来す原因は少なくないが,その内の幾つかには超音波診断法が有効に利用できる。非妊時に行って,治療法を考慮する場合と,妊娠中に行って有効な場合とがある。

14.黄体機能の評価法

著者: 田中俊誠 ,   佐川正 ,   藤本征一郎

ページ範囲:P.46 - P.50

 黄体機能の評価法には従来から行われている基礎体温(basal body temperature,BBT),子宮内膜組織診(endometrial biopsy),血中progesterone(P4)の測定,および内分泌細胞診(hormone cy—tology)がある。本稿においてはそれらの評価法および黄体機能不全(luteal phase defect,LPD)の診断におけるポイントについて解説したい。

15.内膜組織診のすすめ方

著者: 伊吹令人 ,   安藤一道

ページ範囲:P.51 - P.54

 成熟女性の子宮内膜は卵巣性ステロイドホルモン(エストロゲン,プロゲステロン)の作用により周期的変化を示す。不妊症領域における子宮内膜検査の意義は,これらのホルモン分泌動態を間接的に評価すると同時に,着床における子宮レベルでの至適環境の有無を直接的に診断することである。

16.HLAタイピングと抗HLA抗体の検出法

著者: 伊藤巧一 ,   柏木登

ページ範囲:P.55 - P.58

 HLA(Human Leukocyte Antigen:ヒト白血球抗原)は,ヒトの主要組織適合性抗原であり,臓器移植はもちろんのこと,細菌やウイルスなどの外来抗原に対する免疫反応に中心的な役割を果している。妊娠も自然に成立する同種移植現象であり,当然,このHLA抗原系の示す免疫応答調節機構が重要な役割を担っていることが推測される。したがって,両親さらには胎児のHLAタイピングは,妊娠維持機構のしくみを解明する上で重要な検査項目となる。
 HLAはヒト第6染色体短腕上に位置する遺伝子座によってコードされており,非常に遺伝的多型性に富んでいる1)。class ⅠのHLA-A,B,C抗原とclassⅡのHLA-DR,DQ抗原が血清学的タイピングにより検出されるのに対し,class ⅡのHLA-D,DP抗原は細胞学的タイピングにより検出される。本稿では,血清学タイピングによるHLAの検査法と妊婦血中あるいは分娩血中に含まれる抗HLA抗体の検出法について紹介する。

17.自己免疫疾患の評価

著者: 青木耕治

ページ範囲:P.59 - P.61

 生体における免疫系は自己に対する免疫応答を中心にその恒常性が維持されているのであり,そこに生理的同種移植と考えられる妊娠現象が成立した場合には,非常に複雑な負荷が免疫系にかかっていると思われる。一方,病的自己抗体による自己免疫疾患は,以前より生殖年齢婦人に好発することが指摘されており,妊娠が自己免疫疾患のひとつの誘発因子と考えられている。このことは,妊娠現象が特殊な免疫状態にあることを考えると理に合っているように思われる。
 このような背景の中で,病的妊娠現象としての不育症の一原因として,自己免疫異常(潜在性自己免疫疾患も含めた異常)が,近年注目されている。そこで本稿では,不育症にかかわる主な自己免疫異常の検査・診断を中心に概述する。

18.血液凝固検査の必要性とタイミング

著者: 木戸口公一 ,   藤田富雄 ,   和田芳直 ,   新田豊

ページ範囲:P.62 - P.63

 最近は,血液凝固・線溶の各種制御蛋白の構造と機能について次々と新しい知見が得られている。従来の凝固因子に加えて,アンチトロンビンⅢ(ATⅢ),プロテインC・S(PC,PS)の生体内ではたす役割りは,抗凝固因子系として重要であることが解明され,また血管内皮上に形成されるトロンビンートロンボモジュリン複合体に代表される“血管壁”の調節機能が注目されている。
 血液凝固制御機構の先天性異常により,出血傾向よりもむしろ血栓傾向の生じることが少なくないこと,またそれが臨床的にも重要であることは,ここ10年間の研究からあきらかとなっている。

19.染色体検査結果の評価

著者: 柳原敏宏 ,   神保利春

ページ範囲:P.64 - P.66

 不育症とは,不妊症と異なり,妊娠はするものの,胎児の生命を維持できないなんらかの原因が存在するために,妊娠初期に流産,または死産にいたるものである。特に習慣性流産が主なものとなる。この疾患は元来治療不可能と考えられていたが,今日の免疫療法などの発達により再び注目されるようになった。本症の頻度は約0.4%とされているが,月経と思われているなかに流産も含まれている可能性もあり,その頻度はより高いものと考えられている。不育症における原因疾患は多数存在するが,そのなかでも本稿では,染色体異常を認める症例の検査と取扱いについて述べる。

20.感染症検査—リステリアとクラミジア

著者: 藤井知行 ,   笠松高弘 ,   水野正彦

ページ範囲:P.67 - P.69

 子宮内の潜在的感染症は不育症を引き起こす原因として重要である。これまでマイコプラズマをはじめとしていくつかの病原体が指摘されてきた。その中で,最近リステリア症とクラミジア感染症が話題になっている。

21.不育症か不妊症か(Early pregnancy factor)

著者: 香山浩二

ページ範囲:P.70 - P.71

 一般に臨床的に妊娠と診断された症例の約15%が自然流産に終わり,その40〜50%は染色体異常によるものであることが細胞遺伝学的研究により明らかにされている。しかも,染色体異常の大部分は受精時に成立し,これが致死因子となって着床前後に大部分が死滅してしまうものと考えられるため,臨床的に妊娠と診断される前に淘汰される胚の割合は全受精卵の50%以上にも及ぶものと推定されている1)
 hCGの測定と超音波診断の応用により妊娠の臨床的診断は容易となってきた。特に最近は前者の特異的微量測定により予定月経前のいわゆる準臨床的subclinicalあるいは生化学的biochemical pregnancyと呼ばれる時期の妊娠診断も可能となってきた。しかし,体外受精—胚移植の場合を除いて,生体内での受精の成立あるいは受精から着床に至る受精卵の生死に関する診断はblack boxとして残されていた。1977年Morton一派によって,Tリンパ球のロゼット形成能抑制作用をもつ因子,early pregnancy factor(EPF)が受精直後より母体血中に出現することが見出され2),in vivoにおける受精の診断に道を開いた。また,1985年にはO’Neillによって受精直後に血小板減少thrombocytopeniaを誘発する因子としてplate-let activating factor(PAF)が受精卵より産生されることが見出され3),EPFと同様にPAF測定によっても受精ならびに受精から着床に至る胚のviabilityの診断が可能であることが示された。

治療の実際

22.治療方針のたて方

著者: 八神喜昭

ページ範囲:P.72 - P.74

 治療方針をたてるにあたっては,対象の選択および的確な治療法の決定が重要である。従って対象の選択のためには原因把握を的確に行う必要がある。
 不育症とは一般に習慣流産と同義語のように使用されているが,もっと広く反復流産・死産をも含むと解される。従って妊娠はするが生児を得られない人が挙児を希望して来院した場合は習慣流産の診断,治療方針に沿って検索を行うことが望ましい。

23.不妊・不育における子宮形成術

著者: 百瀬和夫

ページ範囲:P.75 - P.77

 女性内性器は発生学的に比較的複雑な経過をとるため,種々の程度の奇形を生じやすい。とくに子宮は受精卵の着床から妊娠,分娩までの保育にあずかり,生殖過程の最終段階を担う。その変形,奇形が必ずしもfertilityの重大な障害—不妊,習慣流産と直結するとはいえない。したがって不妊症では,他の不妊原因を系統的に追求,除外しなければならないし,習慣流産でも,内分泌・染色体・免疫因子などの関与が解決されつつある。
 完全重複子宮:腟中隔を有しながら,2度目の妊娠で墜落分娩し,ここで初めて2個の腟入口を確認された例もあれば,僅かな弓状子宮で自然流産を反復し,外傷性子宮腔癒着症を併発,稀発・過少月経となっていた例もある。

24.頸管縫縮術

著者: 末原則幸

ページ範囲:P.78 - P.79

 頸管縫縮術は妊娠中期流産や早産の原因の一つである頸管無力症の治療法である。すなわち,過去の妊娠において著明な腹痛,子宮収縮が認められないのに子宮口開大や破水に始まる中期流産や早産の既往のある妊婦や,非妊時に子宮卵管造影法により頸管の開大が認められた症例において,しかも明らかな子宮収縮が認められない場合に有効な治療法である。妊娠中期流産や習慣性の流早産の原因となる染色体異常や免疫学的異常,胎盤の硬塞などを伴う血液凝固異常など他に原因が求められる場合はそれぞれの治療法もあわせ行う必要がある。なお妊娠中期流産や早期の早産に産道や子宮内の感染が関与していることが多いことも忘れてはならない。
 多胎妊娠では早産率が高いことはよく知られている。子宮容積の増大に伴う子宮収縮がその主な原因ではあるが,このような多胎においては頸管縫縮術は妊娠期間の延長に対しある効果を期待することができる。ことに三胎以上の頻胎においては妊娠早期での予防的頸管縫縮術は有用である。

25.ホルモン療法

著者: 相良祐輔

ページ範囲:P.80 - P.82

 排卵,受精,着床,胎盤完成という一連の妊娠現象の過程において,生理学的内分泌学的ダイナミクスが下垂体—卵巣系から,絨毛—卵巣系,さらに胎児—胎盤系へと転換してゆくことは周知のところである。このダイナミクスの質的転換の過程で,種々のホルモンが妊娠維持機構に関与しているが,妊娠初期にはhCGとprogesteroneが中心的役割りを果たしていると考えられる。
 一方,不育症,特に妊娠初期の切迫流産,習慣性流産の原因は多岐にわたるが,内分泌学的原因としては,前述の着床,胎盤完成といった時期の内分泌学的ダイナミクスの質的転換が生理的に行われ難い時と考えられる。ホルモン測定法の制約から,実地臨床の場で,妊娠初期の絨毛障害あるいは妊娠黄体機能不全を臨床病態学として把握できず,明らかにホルモン分泌異常に起因する症例を対象として,今日なお,しぼりきれずに来たうらみがある。

26.免疫療法

著者: 苛原稔

ページ範囲:P.83 - P.85

免疫療法の原理
 妊娠は母子間で組織適合抗原(HLA抗原)が異なるため一種の同種移植と考えられ,胎児を母体の拒絶から守る免疫学的妊娠維持機構が存在すると考えられている。免疫学的妊娠維持機構の詳細は未だ不明であるが,ある種の同種抗体(例えばHLA抗原に対する抗体,インターロイキン2レセプターに対する抗体,絨毛表面の抗原に対する抗体など)が母体の免疫能を抑制して,胎児を拒絶より守る働きをしている可能性が示唆されている。この同種抗体は遮断抗体(blocking anti—body)と呼ばれている。
 原因不明習慣流産患者の中には,この遮断抗体の産生が何らかの原因で低下している免疫学的習慣流産がある1)。そのような患者に対し,人工操作により妻の血中に遮断抗体を作ること,すなわち抗原として夫(あるいは第3者)のリンパ球を注射することにより,遮断抗体を人工的に産生させ,遮断抗体の産生不全が原因と考えられる免疫学的習慣流産を治療することが免疫療法の原理である。

27.赤血球不規則性抗体の除去法

著者: 浮田昌彦

ページ範囲:P.86 - P.88

 血液型不適合妊娠による胎児・新生児溶血性疾患がもっとも重症である場合,胎児死亡を防ぐ胎内治療としては,胎児輸血と母体の血漿交換療法がある。胎児輸血は溶血による胎児の貧血を輸血によって治療する方法であるが,血漿交換は母体血漿中の赤血球抗体(とくに胎盤を通過するIgG型抗体)を希釈することにより胎児に移行する抗体量を減少させて,胎児の溶血を予防する方法である。
 P式血液型不適合以外では,胎児の溶血性疾患がもっとも重症な場合でも,妊娠19週までに胎児が死亡することはない1)

28.抗凝固療法

著者: 安達知子

ページ範囲:P.90 - P.91

 SLEを中心とする自己免疫疾患では,主として妊娠中期に流早死産を繰り返すものがあることが知られていた。また従来,原因不明の不育症として扱われていたものの中にも,厳密に膠原病としての定義を満たさないにもかかわらず,Lupus anticoagulant(LAC)を中心とする抗リン脂質抗体が証明され,同様な経過を示すものがあることが知られてきた。これらに共通してみられる病態として胎盤や脱落膜の血栓や梗塞・壊死などによる胎盤循環障害が挙げられており1),従って,種々の抗凝固療法が試みられその有効性が報告されている。しかし,こうした病態に対する標準的な一般化した治療法は未だ確立されておらず,各施設が症例に応じて治療法の検討を行っているのが現状である。

29.抗生物質療法

著者: 保田仁介

ページ範囲:P.92 - P.93

 不育症における抗生物質療法の意義は流産既往を有する夫婦において子宮内,子宮頸管内や精液などの細菌学的検査に異常のみられるとき,次回の妊娠に先だって化学療法を行い妊娠の継続に好ましい環境を確保すること,治療として行われる手術時などに潜在する感染の顕性化を予防することなどである。
 また流産の処置にあたっては術後の子宮内の感染を起こさないように細菌検査や薬剤の選択に配慮することも大切である。

30.不育症治療の予後

著者: 佐治文隆

ページ範囲:P.94 - P.96

不育症の原因と治療法の選択
 不育症の原因として多数の因子が存在する。母体側の原因で起こるものとしては子宮奇形・子宮腔癒着症・子宮筋腫などの子宮形態異常,頸管無力症のような子宮機能異常,トキソプラズマや梅毒などの感染症,黄体機能不全・甲状腺機能異常・糖尿病などの内分泌異常,ループスアンチコアグラントなどの自己免疫異常などがある。また胎児側因子としては先天的な染色体異常があげられる。さらに夫婦間あるいは母児間の関連が関与する因子として夫婦の染色体異常や,血液型不適合,そして免疫学的不均衡が考えられる(表1)。
 不育症の治療は,その原因が上記のいずれに属しているのかを診断した上で,個々の原因に対する個別的治療を行う。治療法は内科的治療,外科的治療,両者の組み合せと様々であるが,その主なものを表1に示した。治療の時期も,子宮奇形に対する子宮形成術や子宮筋腫に対する筋腫核出術のように非妊娠時に行われるものもあれば,頸管無力症に対する頸管縫縮術や血液型不適合に対して行われる妊婦血漿交換療法や胎児輸血のように妊娠中に行われるものもある。また母児間免疫学的不均衡に対するリンパ球免疫療法のように非妊娠時だけでなく妊娠時にも追加免疫する治療もある。

カラーグラフ 経頸管的切除術・1

診断用,治療用器具および外景

著者: 林保良 ,   岩田嘉行

ページ範囲:P.7 - P.8

 レゼクトスコープは高周波を利用し前立腺疾患や膀胱腫瘍などを内視鏡的に切除するために開発された器具である.泌尿器科ではこのレゼクトスコープを用いる手術法を経尿道的切除術(TUR)と称し,現在では不可欠といわれるほど重要かつ普及した術式となっている.一方,子宮腔は腟を経れば内視鏡によって到達しやすいところであり,われわれはレゼクトスコープを利用し子宮内病変を切除する方法を経頸管的切除術(TCR)と命名し1990年10月まで計256例の患者に手術を行った,表はその内分けを示す.これらの子宮内病変(粘膜下筋腫,中隔子宮,また硬い太い結合組織性子宮腔癒着)の治療には,従来より筋腫核出術,子宮形成術,または癒着組織切除術などが主に開腹により行われてきた.特に粘膜下筋腫の治療では,子宮全摘を余儀なくされることも少なくなかった.しかし,これらの従来の子宮手術では患者への侵襲が大きく,開腹による術後の疼く痛や合併症の可能性は避けることができない.さらに挙児希望の患者においては術後癒着は新たな不妊原因にも発展しかねない.また,幸いにして妊娠に至り,順調に経過したとしても分娩時には創部破裂への配慮から帝王切開に至ることがほとんど必然ともみなされてきた.しかしわれわれは経頸管的内視鏡下にこれらの病変を切除し上記の開腹手術に伴う不利益を避けることができた.術中の出血も少なく,術後の疼痛もほとんどなく,患者は早期に退院でき,しかも臨床症状を著しく改善させるので婦人科疾患において有効な治療法と考える.

Current Research

子宮収縮の生理

著者: 瓦林達比古

ページ範囲:P.97 - P.106

はじめに
 子宮は平滑筋細胞からなる空洞臓器であり,内腔は腟に連続していて体外へと通じており,本来筋肉の収縮により月経時の子宮内膜や分娩時の胎児,胎盤などの子宮内容物を排出することにその生理的役割がある。したがって,排出器官として見てみれば基本的な構造や機能は単純なものであって,実際,摘出された子宮を観察してみても単に鶏卵大の筋肉の塊であり,複雑な臓器の印象は受けない。さらに,子宮自体は個体の生命の維持に必須の臓器ではないわけであり,生殖の目的以外には不必要なものであるともいえよう。
 近年,超音波診断技術の急速な進歩の中で,経腟プローブの出現により排卵までの増殖期に蠕動様の子宮内膜運動が観察されたが,この運動は子宮内圧の同時記録によって子宮の律動的収縮によるものであることが判明した1)。これは産婦人科一般臨床の中で認識できた初めての未妊娠子宮の収縮現象であるが,そのほかに,未妊娠時の子宮収縮異常に関連して月経困難症をあげることができる。この疾患は,プロスタグランジンの産生過剰による子宮の異常収縮に起因した疼痛として理解され治療されている2)。ところが,実際には月経痛に対する対症療法が中心であるので,臨床上は子宮収縮を意識して対処しているわけではない。このように,将来的には受精・着床現象に子宮収縮の関与が解明され,コントロールが必要になってくる可能性もあるが,現在のところ,未妊娠子宮において収縮自体を直接的に意識して管理するような機会はごく限られている。

New Sexology

快楽するは脳にあり

著者: 大島清

ページ範囲:P.108 - P.109

 好んで不快を求める阿呆はいない。私たちは快感を追求しながら日常を生きる。動物もまた同じである。これが,いわゆる「快感原則」あるいは「快楽原則」と呼ばれるもので,この原則を推進するエネルギーが「イド」,つまり,精神の奥底にひそむ本能的エネルギーである。
 人間の場合は精神と呼べるが,動物では精神と言わず「情動」か快・不快・不安・怒りといった素朴な心を生む。動物の行動が,直情径行,単刀直入なのはそのためである。腹が減れば獲物を斃すし,発情すれば交尾にふける。恥という文化ももたないので,パンツははかず,性器は露出するし,人前をはばからず性の営みもする。彼らにとっては,快感を追求するための,ごく当り前の本能行動なのである。

原著

Danazol Spironolactone併用による体重増加抑制効果の検討

著者: 澤田富夫 ,   吉村俊和 ,   白木誠 ,   神谷貴之 ,   青木豊和 ,   吉田麻里子 ,   服部公博 ,   隅山充樹 ,   河上征治 ,   福島穣

ページ範囲:P.111 - P.114

 子宮内膜症患者8名にDanazol400mg/日連日投与し体液調節に関与する種々の因子に付き検討を加えた。Danazol投与直後より急速に血中のaldosteroneは上昇し投与1週目には前値の148.2±2.7%,3週目には178.2±3.1%に増加した。またAldo—steroneの体液貯溜作用に起因すると考えられる体重増加は投与前に比し1週目で1.5%,3週目で2.5%であった。次に体重増加を抑制する目的にてDanazolとSpironolactone(Aldactone A)を同時投与した。同時投与により血中Aldosteroneは1週目で133.4±4.1%,3週目で138.1±4.4%とやや増加抑制傾向が認められた。さらに体重増加は1週目で0.5%,3週目で1.3%とDanazol単独投与に比較し抑制傾向を認めた。
 以上よりSpironolactoneの同時投与はDanazolによる体重増加を抑制する可能性が示唆された。

症例

出生前に診断された胎児腎腫瘍(先天性中胚葉芽性腎腫)の1例

著者: 後藤英夫 ,   増崎英明 ,   宮本正史 ,   山辺徹

ページ範囲:P.115 - P.118

 先天性中胚葉芽性腎腫congenital mesoblastic nephroma(CMN)は出生後早期に診断される腎腫瘍のなかで最も頻度が高い。最近では,超音波断層法による出生前診断が進歩し,胎児期の種々の病態が把握されるようになったが,CMNについてもいくつかの報告がみられる.CMNの出生前超音波像での特徴は,片側腎に壊死や出血巣による嚢胞像を伴う充実性腫瘍の所見である。また羊水過多を伴うが,その原因としては,胎児尿量の増加ないし胎児消化管からの羊水の吸収障害が想定される。CMNは病理組織学的には良性で,転移はまれであることから,外科的治療を行えば,予後は良好といわれる。今回,妊娠中に本症と推定された症例を経験したので報告する。自験例は妊娠36週で本症が疑われ,羊水過多による子宮収縮が強いため,羊水の経腹的吸引除去を行った。妊娠39週で3,460gの女児を出産し,翌日,右腎摘出術が施行され,術後18日目に退院した。

Meigs症候群を呈した卵巣莢膜細胞腫の1例

著者: 井川洋 ,   大頭敏文 ,   乾貞治 ,   森下一 ,   青野敏博 ,   水野和人 ,   佐野寿昭

ページ範囲:P.119 - P.122

 我々は本邦においてまだ数例しか報告のない,Meigs症候群を呈した卵巣莢膜細胞腫の一例を経験した。症例は,71歳の主婦で,胸水貯留のため内科入院中に血中CA125の異常高値を伴った右卵巣腫瘍が発見され,当科にて卵巣癌の疑いにて両側付属器切除術および単純性子宮全摘出術を行った。術後病理組織検査にて卵巣腫瘍は卵巣莢膜細胞腫であることが判明し,術後胸水は速やかに消失,血中CA125濃度も著しく低下した。

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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