文献詳細
文献概要
今月の臨床 不育症—その対策のすべて 原疾患との関わり
8.染色体異常と不育症
著者: 大浜紘三1
所属機関: 1広島大学医学部産科婦人科学教室
ページ範囲:P.32 - P.33
文献購入ページに移動 受精卵の40〜50%は染色体異常例で,その多くは臨床的に妊娠と診断される以前に死亡し,妊娠6〜8週での異常率は5〜6%となり,さらにこれらの多くは自然流産や早死産として失われ,出生時での異常率は0.6%前後となる。すなわちヒトの生殖過程では非常に多くの染色体異常妊卵が生じ,そしてその大部分は出生前に死亡しているのである。したがって,不育症の病態を考える上で染色体異常は必要検討項目の1つとされる。
掲載誌情報