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今月の臨床 子宮筋腫—こんなときどうするか 鑑別診断のポイント
11.腺筋症
著者: 小田隆晴1
所属機関: 1山形県立河北病院産婦人科
ページ範囲:P.1160 - P.1161
文献購入ページに移動 産婦人科の日常診療において,子宮筋腫,子宮内膜症の占める頻度は高く,私どもの施設でも外来患者の15%内外を占める。このうち子宮筋腫と内性子宮内膜症である子宮腺筋症は,過多月経,月経困難症,貧血を主症状とし,共に子宮の腫大を生ずる。両者の典型例は内診,超音波Bスコープで容易に鑑別診断が可能であるが,両者とも外性子宮内膜症を合併することが多く,また腺筋症の40%程度に子宮筋腫が合併することから,複雑な病態像を示すことが多く,鑑別困難例がかなり出てくる。
多くの場合,子宮が手挙大以上で,月経過多,月経痛などの症状を主訴とした場合,子宮筋腫の術前診断で開腹し,術後の組織検査の結果,はじめて腺筋症の診断が確定する。子宮全摘術ではこれでも事無きを得るが,若年婦人や挙児希望の婦人での子宮筋腫では筋腫核核出術が行われ,子宮腺筋症では保存的な療法であるDanazolによる偽閉経療法が注目されているので,何よりも術前の明確な鑑別診断が必要となってくる。
多くの場合,子宮が手挙大以上で,月経過多,月経痛などの症状を主訴とした場合,子宮筋腫の術前診断で開腹し,術後の組織検査の結果,はじめて腺筋症の診断が確定する。子宮全摘術ではこれでも事無きを得るが,若年婦人や挙児希望の婦人での子宮筋腫では筋腫核核出術が行われ,子宮腺筋症では保存的な療法であるDanazolによる偽閉経療法が注目されているので,何よりも術前の明確な鑑別診断が必要となってくる。
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