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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科45巻10号

1991年10月発行

今月の臨床 子宮筋腫—こんなときどうするか

筋腫の病態

14.子宮内膜症との関わり

著者: 植木実1

所属機関: 1大阪医科大学産婦人科

ページ範囲:P.1166 - P.1168

文献概要

 子宮内膜症との関連性 子宮筋腫は古くから婦人科医にとってなじみ深い疾患で,成熟婦人に多発する。子宮の平滑筋細胞の増殖によって硬い腫瘤を形成し,周知のように主に月経過多,月経痛,貧血を訴える。一方よく似た症状をもつ子宮腺筋症(内性子宮内膜症)と子宮内膜症(外性子宮内膜症)は子宮筋腫とともに婦人科領域では頻度の高い疾患で,三疾患合せると施設により異なるが5〜20%を占めると言われる。
 これら三者の病態には共通点が多い。即ち成熟婦人に発生してエストロゲン依存性であり,閉経後は腫瘤の縮小がみられ,新発生もないこと,経時障害や子宮の腫大性などが挙げられる。また,これらには互いに合併する頻度がきわめて高い。通常,筋腫子宮には多かれ少なかれ腺筋症病巣が存在して,筋層を肥厚させていることが多く,さらに子宮周囲には子宮内膜症をも伴い易い。しかし通常の診察ではこれらの合併の診断は難しい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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