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文献概要
特集 エコー 診療マニュアル 胎児
44.脊椎奇形
著者: 久保隆彦1
所属機関: 1高知医科大学産科婦人科
ページ範囲:P.1462 - P.1463
文献購入ページに移動脊椎の腰仙椎部に膨隆した腫瘤像(図1)
症例は32歳,妊娠38週,骨盤位で予定帝王切開の術前に超音波検査を実施した。
図1はオクトソンによる胎児の縦断像である。胎児は母体の背骨に向かいあって位置している。図の左に円形の頭部が,左から右に脊椎が描出されている。胎児腹壁には異常は認められない。しかし,脊椎の腰仙椎部に相当する位置に,脊椎と連続性のある5×7cmの膨隆した腫瘤像か認められる(矢印で示す)。その腫瘤の内側にはエコールーセントな楕円形の陰影即ち液体の貯留を認める。カラードップラーでは血流は認めず,腎臓・膀胱などの泌尿器系との交通を認めず,これらより,貯留した液体は髄液であり,二分脊椎と断診した。
症例は32歳,妊娠38週,骨盤位で予定帝王切開の術前に超音波検査を実施した。
図1はオクトソンによる胎児の縦断像である。胎児は母体の背骨に向かいあって位置している。図の左に円形の頭部が,左から右に脊椎が描出されている。胎児腹壁には異常は認められない。しかし,脊椎の腰仙椎部に相当する位置に,脊椎と連続性のある5×7cmの膨隆した腫瘤像か認められる(矢印で示す)。その腫瘤の内側にはエコールーセントな楕円形の陰影即ち液体の貯留を認める。カラードップラーでは血流は認めず,腎臓・膀胱などの泌尿器系との交通を認めず,これらより,貯留した液体は髄液であり,二分脊椎と断診した。
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