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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科45巻2号

1991年02月発行

雑誌目次

今月の臨床 Preterm PROM—34週までの問題点 前期破水の成因

1.内的要因

著者: 寺尾俊彦 ,   金山尚裕

ページ範囲:P.136 - P.137

 PROMの本態は卵膜の脆弱化である。卵膜の抗張力を担っているのはコラーゲンであるので,PROMの成因としてcollagenolytic proteinaseが考えられる。表1にcollagenolytic proteinasesとその基質特異性を示した。
 我々はPROMの卵膜でType Ⅲ collagenが著明に減少していることを報告した1)。したがって卵膜コラーゲン分解酵素として顆粒球エラスターゼとトリプシンが考えられる。顆粒球は腟頸管に存在するので,そこから放出されるエラスターゼはPROMの外的要因として注目されている。一方,胎便中に多量のトリプシンが含まれていることが知られている。胎便が羊水中に排泄されると羊水中にトリプシンが存在することになる。すなわち羊水も状況によっては卵膜の攻撃因子となりうる。同時に羊水中には種々のプロテアーゼインヒビターが存在し,トリプシン等のプロテアーゼアタックを制御している。以下に内的要因としてのトリプシンおよびそのインヒビターとPROM発症との関連について述べる。

2.外的要因

著者: 千村哲朗

ページ範囲:P.138 - P.139

 preterm PROMの発生に関与する因子は,卵膜が解剖学的に正常な発育構造にあるか,または異常な構造下にあるのかによって最初の問題点を考慮する必要がある。
 妊卵の着床時にすでに出現する羊膜腔は,妊娠経過とともに卵膜形成により羊水内の胎児発育と羊水内圧に対し保護膜としての機能を果している。妊娠末期の卵膜は,内層羊膜(0.05mm)と絨毛膜(0.16〜0.12mm)を有し,この間に存在する結合組織(基底膜とcollagenに富む結合組織)で構成されている。卵膜の形態と抗張力を維持する結合組織は,妊娠末期分娩時の子宮内圧の上昇(56〜68mmHg)で破水を起こす。したがって,卵膜の発育障害による卵膜の抗張力の低下の状態では,子宮内圧の上昇により容易に破水を起こす結果となる。卵膜の結合組織の構造的異常をもたらす内・外的因子の役割が,これら問題の焦点となってくる。

PROM発症のリスクファクター

3.児からみた問題点

著者: 竹内徹

ページ範囲:P.140 - P.142

 前期破水が発症した場合,児の側からみて最も重要な要因となるのは,在胎週数に基いた未熟性である。最近の生命維持的治療の進歩によって,超未熟児の生育限界が拡大され,在胎週数23〜24週,出生体重400〜500gのものでも,生存可能になってきた。したがって,いわゆるpreterm Premature rupture of the membranesの産科的取扱いも,とくに妊娠中期における治療法が,従来の待期的療法から積極的療法に移行しつつあるのが現状である1)。すなわち感染の予防および分娩の遷延—胎児の肺成熟が確認されるか,促進手段をとるまで,また分娩が避けられないか,早期の感染症が疑われるまで分娩を遅れさせる方法がとられるようになった。PROMが発症した場合,胎児・新生児の側からみた臨床的な問題について述べる。

4.母体からみた問題点

著者: 牧野田知 ,   田中俊誠 ,   藤本征一郎

ページ範囲:P.144 - P.147

 PROMは当科における臨床統計(表1)によっても,早産を引き起こす最多の原因となっており,周産期管理上その予防は極めて重要である。PROMはpreterm PROM(早期産破水)とterm PROM(正期産破水)に区別されるが,臨床上,より問題になるのは前者である。PROM発症の原因を大きく要約(図1)すると,1)卵膜保護体制が弱化したところに,何らかの理由で2)卵膜自身の脆弱化が生じ,そこに3)物理的刺激が作用して発症すると考えられるが,実際には決して単純なものではなく,これら3因子が微細に複雑にからみあって発症するものである。したがってPROM発症のリスクファクターとしては,図1に示されたごとく多くのファクターがあげられることになるが,ここでは母体側の主なリスクファクターについて以下に簡潔に解説する。

PROMの診断

5.PROMの予測

著者: 金山尚裕

ページ範囲:P.148 - P.149

 PROMの主たる原因としてChorioamnionitis(CAM)が考えられている。今井らによればPreterm PROMの58%にCAMが認められたと報告している1)。我々はPROMの成因に外的要因であるCAMと内的要因である胎便中トリプシンがあることを述べてきた。筆者らの追跡でも,前者の原因が約60%占めていた。したがってPROMを予測するにはCAMの早期診断が必要となる。CAMを早期診断するには血中レベルの把握ではやや遅い。そこで我々は頸管粘液を採取し,その中の炎症マーカーがCAMの早期診断に有用であったので報告する。

6.起炎菌の検索

著者: 山元貴雄

ページ範囲:P.150 - P.151

 周産期における感染症は,妊娠時,分娩時および産褥期に発症する母体,胎児および新生児の感染をすべて包括する。特に前期破水(premature rupture of membrane:PROM)に伴う羊水感染は,母体に対しては産褥熱,新生児に対しては敗血症,髄膜炎等の感染症を引き起こす危険性が高い。そのため,破水後の感染予防あるいは感染症発症時に適切な治療を行うことは,周産期管理上重要な課題である。
 ここでは,前期破水に伴う子宮内感染の概要および起炎菌について述べる。

7.高位破水の診断

著者: 兼子和彦

ページ範囲:P.152 - P.153

 PROMの診断はその発現時期に応じた適切な産科処置を講じるために重要であることはいうまでもない。
 一般に低位破膜の診断は多量羊水の漏出を伴い,視診および超音波診断による残余羊水量測定などにより容易であるが,子宮頸管部から遠ざかる羊膜破綻を招く高位破水診断はしばしば困難なことが経験される。

8.羊水感染症の診断

著者: 久保隆彦

ページ範囲:P.154 - P.155

 羊水が抗菌作用を有することはよく知られている。これは羊水にリゾチーム,トランスフェリン,亜鉛,燐酸,ペルオキシダーゼ,β—リジン,陽イオンペプチド,免疫グロブリンなどを含有するためと考えられている。しかし,破水後の時間が経過すればするほど羊水は抗菌作用を失い,むしろ菌の培地となるため上行性の羊水感染症が起こり易くなる。34週以前の前期破水では破水後長期管理することは胎児の肺などの成熟を促進する利点を有するが,一方,羊水感染により児の予後を悪化させる欠点を持つために,日常診療ではいつ分娩させるかに苦慮させられる。この点からも,正確に羊水感染症を診断することが重要であるが,どの診断法にも偽陽性,偽陰性を含むために現実には困難である。そこで,羊水感染症を強く疑わせる症状,検査成績について最近の報告を交え述べてみたい。

9.絨毛羊膜炎(CAM)の診断

著者: 高橋晃 ,   浮田昌彦

ページ範囲:P.156 - P.157

 絨毛羊膜炎(Chorioamnionitis,CAM)は最近PROMとの関係が注目されてきている。すなわち,子宮収縮もないままに卵膜の破綻をきたす原因として,局所的なCAMの存在が強く疑われてきた。したがって,PROM症例の何割かはCAMの合併があると考えられる。また,CAMを伴ったPROMでは陣痛の抑制が困難となり易いこともよく経験される。CAMの児に与える影響としては周産期死亡,新生児の重症感染症などが指摘されている。そのためCAMの重篤な影響があらわれる前に,児の予後改善のための適切な処置を講じるためにCAMを早期に診断することは重要な意味を持って来ると考えられる(図1)。
 妊娠中の健常な頸管粘液,卵膜,羊水などは腟の常在菌であるデーデルライン桿菌と共に腟からの上行感染に対する自然防御機構として作用している。これらの防御機構になんらかの破綻を来し,上行感染が絨毛・羊膜におよび炎症をきたした状態がCAMと考えられる。したがって,CAMは絨毛・羊膜の病理組織検査での炎症所見の有無により最終的に診断が行われる。Blancはその炎症の程度を図2のようにgrade IからⅣに分類している。

10.感染と胎盤病理

著者: 中山雅弘 ,   今井史郎

ページ範囲:P.158 - P.160

 胎内感染の経路として,母体に感染症があり,それが胎盤を通して血行性にくるタイプと母体の腟より上行性にくるタイプ(羊膜炎)があるが,今回のテーマが34週未満の前期破水であるので,羊膜炎についてまとめる。
 最初は34週未満の胎盤に見られる一般的な異常所見を述べ,次いで前期破水の有無および破水後の時間の経過と羊膜炎の頻度などを述べ,最後に感染症の胎盤を観察する時の注意事項を述べる。

11.PROMにおけるfetal surveillance

著者: 安水洸彦

ページ範囲:P.161 - P.163

 PROM例はすでに妊娠維持機構が破綻した状況にある。そこで,胎児未熟が予想される妊娠34週未満のPROM例に対しては胎児状況を可及的に把握し,的確な管理,治療を準備することが要求される。
 本章ではPROM例に対する胎児状況把握の方法について概略する。

胎内治療

12.破水時の抗生物質の選択

著者: 舘野政也

ページ範囲:P.164 - P.167

 34週以前に破水がおこると母児感染,胎児成熟度など問題が多く,このpreterm PROMの管理は慎重でなければならない。

13.持続的腟内洗浄法と子宮内灌流

著者: 中林正雄

ページ範囲:P.168 - P.170

 妊娠中期PROMの管理上の問題点は,妊娠継続に伴い進行する感染や,羊水減少により早期に分娩へ到り,さらにその児が感染,未熟性のために予後不良となる点にある。すなわち,上行感染により進行する子宮内感染からプロスタグランディン等の炎症反応物質が産生され,子宮収縮が引きおこされる。また羊膜では炎症によりその機能の一つである羊水産生の低下がおこる。これは破水による羊水の減少と相まって羊水過少の傾向をさらに進行させ,子宮内感染とともに胎児の胎内環境を悪化させる。羊水過少により臍帯圧迫なども起こりやすくなり,胎児の呼吸運動制限から肺低形成に到る場合もある。また最近の知見として,妊娠中期PROMの場合,その発症の原因として絨毛羊膜炎(Chorioamnionitis)が先行している場合が少なからず存在することが知られるようになり1),これが妊娠中期PROMの管理をさらに困難にしていると考えられる。
 このように妊娠中期PROMは多くの問題点を含む病態を呈するが,児未熟性をある程度クリアーするまで,少なくとも児肺成熟を待ち,母児ともに良好な状態で分娩に到らしめるためには,この感染のコントロールが最大のポイントであろう。当センターでは,感染コントロールのために局所治療に重点をおき管理を進めており,本稿ではこれらを中心に当センターにおける妊娠中期PROMの管理について述べる。

14.羊水補充療法

著者: 荻田幸雄 ,   今中基晴

ページ範囲:P.172 - P.173

 羊水は胎児の環境そのものであり,胎児の発育に際し,胎児各部の圧迫を避け,四肢の自由な運動を通じて均整のとれた発育を擁護する。したがって,前期破水に伴う羊水量の減少は,胎児仮死,肺低形成,あるいは胎児子宮内発育遅延など胎児にとって好ましからざる合併症を招来する可能性がある。

15.未熟肺の胎内治療

著者: 樋口誠一

ページ範囲:P.174 - P.177

 これまでに未熟肺の機能を促進させる薬剤として①グルココルチコイド,②サイロキシン,③beta-adrenergic agent,④エストラダイオール,⑤プロラクチン,⑥プロムヘキシン,⑦ヘロインそして⑧epidermal growth factor(EGF)などが報告されているが,ここでは紙面の都合もあり,①,③の薬剤そして⑧の物質についてのみ記述する。

16.Tocolysisの適応と限界

著者: 菊池三郎

ページ範囲:P.178 - P.180

 preterm PROMは,一旦発生したとなると如何に積極的にtocolysisを施行してもその予後は極めて不良である。すなわち,2週間以上早産発生の抑制に成功するのは20%以下で,悲観的に見たばあいには10%以下にすぎない。しかし,PROMから陣痛開始までは正期産ではその大部分は48時間以内であるが,早産症例においては,50%〜60%は24時間後も陣痛は発来せず,さらに30%近くは72時間以上たっても陣痛は発来しないとされている。したがって,妊娠中期の破水後は,陣痛抑制の有無と陣痛発来まで期間は無関係と云うChristensenらの報告1)もあるが,preterm PROMが発生した場合はまず妊娠の持続を試みるべきである。
 しかし,妊娠中期にPROMが発生した時には,児の肺の成熟を願ってそのまま胎児を子宮内に残留させるconservative approachをとると胎児および母体の感染を惹起して母児の予後を悪化させる可能性は否定出来ないし,一方,感染の発生を恐れて胎児を早期に娩出させるaggressive ap—proachをとると未熟性の故に胎児が死亡する可能性が高まるという二律背反を生むことになる。

17.Tocolysisの実際

著者: 太田孝夫

ページ範囲:P.182 - P.183

 子宮内感染を併発したpreterm PROMに対して,tocolysisを行うことは禁忌とされている。しかし,妊娠32週未満の肺が未熟で,子宮内感染がなく,羊水漏出の少ない症例には,tocolysisを行って,肺が少しでも成熟するのを期待することには異論は少ないものと思われる1)
 現在,さまざまな作用機序により子宮収縮を抑制する数種類の薬剤が市販されているが,陣痛抑制剤として,健康保険が適用されているのは交感神経β受容体作働薬であるritodrineとisoxsupu—rineの2つにすぎない。しかも認められている投与法はritodrineの静注ならびに経口投与,とisoxsuprineの筋注と経口投与のみである。

PROMの予防

18.PROMの予防は可能か

著者: 宇津正二

ページ範囲:P.184 - P.186

 preterm PROMの発生機序やその要因については,まだ未解決の部分も残されているが,臨床的には,腟炎や頸管炎から上行性に波及した細菌性の絨毛羊膜炎(CAM)に,子宮収縮や,または多胎や羊水過多症などのように子宮内圧が過度に上昇するような機転が加わることによって発症する例が大部分である。つまり,化学的には脆弱化が,物理的には張力が,卵膜に対して相乗的に作用するため破綻を来すと考えられる。一旦,CAMが発症すると,抗生物質や消炎剤,子宮収縮抑制剤などによる治療にも抵抗し,早晩破水して,流産や早産,胎児仮死を伴った未熟児出生などに至る例が多くなる。このようなpreterm PROMの例に対する周産期管理やその治療については,各施設で種々の対策が講じられ,妊娠期間の延長や胎児仮死,胎内感染の防止など,ある程度の治療効果は得られるようになってきた。しかし実際には,未熟児管理の上で重要な問題を含む妊娠30週未満の早産率や1,500g未満の極小未熟児や超未熟児の出生率はそれほど劇的には減っていないのが現状である。年間約1,500件の分娩を扱う当科でも,過去5年間では毎年30例前後(2%〜2.5%)の極小未熟児や超未熟児が出生しており,減少傾向は見られていない。殆どの例がCAM,およびCAMからPROMを発症したことが原因であった(70%〜90%)。このような早産や未熟児出生を減少させるためには,CAMやPROM症例に対する周産期管理や治療も重要であるが,それ以前にCAMやPROMを起こさないような予防体制の確立が重要になってきた。

19.PROMの予防は可能か

著者: 金岡毅

ページ範囲:P.187 - P.189

 全妊娠の約10%にPROMが発生し,早産,すなわち未熟児出生をもたらし,周産期死亡率や罹患率を増加させる。PROMの発生機序では,羊膜の物理的な強度,粘〜弾性度,構造〜微小構造などや,生化学的な膠原,グリコサミノグリカン,プロラクチン,種々の酵素などなどが関与する1)。Kidroniら1)は正常羊膜とPROMが起きた羊膜を生化学的に分析・比較した結果,両者間に有意な差が認められたのは組織内カルシウム・マグネシウム濃度で,後者に有意に低い値が観察された。
 さらに臨床的にPROMを起こしやすいハイ・リスク因子として,喫煙,妊娠中の性交,経産,子宮頸部の既往手術および羊膜炎などがあげられている2)。なかでも重要なのはPROMの原因となり,結果として生じる羊膜炎で,PROMの1/3に併発する1)。羊膜炎がPROMや早産を発生する機序にはプロスタグランディン(Pg)の関与が大きいとされる。Lamontら3)は第一に,細菌が頸管付近の脱落膜に侵入し,羊膜細胞と細胞内リソソームを破壊してホスフォリパーゼを解離する結果,アラキドン酸からPgが合成される。第二に,病原菌が炎症反応を起こし,遊走して来たマクロファージや白血球がPgを産生し,またこれらから解離したインターロイキン1や腫瘍壊死因子(TNF)が羊膜細胞に作用した結果,Pgが合成される。第三に,病原菌がホスフォリパーゼやエンドトキシンを産生し,これらが羊膜細胞に直接的または間接的に作用した結果,Pgが合成される,という仮説を提唱し,各種の細菌の存在により羊膜細胞からPgE2が産生されることを実験的に証明した3)

20.PROMの予防は可能か

著者: 齋藤良治 ,   田中誠也

ページ範囲:P.190 - P.192

 preterm PROMは現在産科臨床において,最も関心を集めている問題の一つである。その予防を確立するためには,成因を究明することが必要であるが,preterm PROMの成因はなお不明なので,現状ではPROMを確実に予防する方法はないと言わざるを得ない。しかし,原因不明のものはいたしかたないとしても,各種の誘因,すなわち発症因子を持つhigh risk群をスクリーニングし,PROM症状の発現以前に,症例に応じた適切な対策を立てて,PROMを予防することはある程度可能である。以下,それらにつき述べたい。

PROMと新生児異常

21.分娩時のSeptic Work Up

著者: 井上孝夫

ページ範囲:P.193 - P.196

破水と新生児感染症
 35週未満の前期破水の中には何らかの感染が破水の原因となったと推定される例があるし,長期にわたる破水後遷延は上行感染の原因となる場合がある。従ってどちらも胎児・新生児における感染症の危険因子の一つとなる。
 新生児医療に携わる立場から見ると,妊娠35週未満において破水した例の中で陣痛抑制剤や広域抗生剤を母体に投与する保存的治療により妊娠継続を試みたものの,①結果的には抑制できず分娩が進行し24〜48時間以内の早期に生まれてしまった未熟児,②胎児心拍の異常や母体の感染徴候(白血球増多,CRP上昇,発熱,子宮の圧迫痛など)が出現し積極的な娩出に変更せざるをえなくて生まれた新生児,のなかにはしばしば重篤な感染症合併例が含まれていることを経験する。

22.Wilson-Mikity症候群

著者: 藤村正哲

ページ範囲:P.197 - P.201

 NICUに勤務して2〜3年も経つと,数例のWilson-Mikity症候群(WMS)を経験することが普通である。この疾患の特徴的な点は①早期新生児期にはむしろ手のかからない極小未熟児であったのが,②生後1〜2週に軽い陥没呼吸とチアノーゼを示し始め,③その頃に初めて胸部X線上,び慢性に小円形気腫像bubblingが出現して驚かされる(図1)。④本症の一部の例は慢性肺障害から脱することができず死亡する1)

23.新生児肺炎の診断と治療

著者: 岩瀬帥子

ページ範囲:P.202 - P.205

 新生児期の肺炎には重症のものが多く,敗血症,髄膜炎を合併し多臓器障害(MOF)を伴う頻度が高いので,診断・治療にあたっては慎重に取り扱うべきである。新生児早期に発症する激症(敗血症型)の肺炎は,救命率が低く,治癒しても慢性の呼吸障害や無酸素性脳障害を遺すので,初期抗生物質の選択が重要となる。
 PROMがあり在胎週数の少ない新生児の肺炎は肺の成熟不全,免疫防禦機構の未熟,グラム陰性菌・グラム陽性菌の何れもが起炎菌となり易いことから,成熟児の肺炎とは異なった視点で観察し管理する必要がある。本稿では,新生児医療に携わる医師にとって日常関心の高い新生児肺炎について述べてみたい。

24.髄膜炎,敗血症の診断と治療

著者: 沢田健 ,   多田裕

ページ範囲:P.206 - P.209

新生児敗血症の起炎菌と頻度
 新生児敗血症とは『新生児期の血液培養が陽性で臨床症状をともなうもの』と定義される。起炎菌は全ての菌が該当するが多くは表1にあげられたものである。
 前期破水が関係すると考えられる早発型敗血症を生後72時間以内に発症するものとすると,当院周産期センターに1988から1989年の2年間に入院した児のうち早発型敗血症は臨床診断例をあわせると31例で,これは総入院数の2.1%(18/865)に相当した。このうち起炎菌が確定できたものは約半数の14例であった(表1)。

25.壊死性腸炎

著者: 志村浩二

ページ範囲:P.210 - P.212

 「PROMと新生児異常」という項目での新生児壊死性腸炎Neonatal Necrotizing Enterocolitis(以下,NEC)についての原稿であるが,現在NECは未熟腸管ゆえにみられる病態と考えられており,早産児にみられる病態という観点から本症の最近の問題点について記述してみたい。

26.新生児肺低形成

著者: 小川雄之亮

ページ範囲:P.213 - P.215

 周産期医療の進歩に伴って増加してきた新生児疾患の一つに新生児肺低形成がある。これは,従来であれば流産に終わっていた早期破水例にあって,1日でも長く胎児を子宮内に留まらせ,その成熟を待ちたいという我々新生児専攻医の願いを受けて,感染を防止しつつ陣痛を抑制して妊娠を継続せしめるというポリシーをとって頂ける産科医が増えてきたことにも起因している。かなり多くの例で羊水過少をきたすことなく,胎児管理が可能となってきたものの,この羊水過少が原因で肺低形成を発症する例も残念ながらなお少なくない。

27.人工サーファクタントの使い方

著者: 西島光茂

ページ範囲:P.216 - P.218

 新生児呼吸窮迫症候群(RDS)に代表される新生児の呼吸循環適応障害は出生児の生命を直接脅かすだけでなく,長期予後にも重大な影響を与える。しかしわが国では,藤原らが世界に先駆けて開発した人工サーファクタント(Surfactant TA,サーファクテン)の経気道的補充療法の重症RDSに対する臨床効果が確認され,さらに今まで隠蔽されていたRDSのスペクトラムにおける種々の背景の相対的関与の程度が解明されつつあり,それまで知る事ができなかった多くの病態が明らかにされつつある1)
 今回の主題であるpreterm PROMは胎児新生児の肺の成長や成熟に関してメリットやデメリットが存在する。それらの個々の問題点に関しては,他稿で詳細に論ずることになっているので本稿ではRDSの病態生理と,治療として理論的なアプローチであるサーファクタント補充療法について述べる。

カラーグラフ 経頸管的切除術・2

粘膜下筋腫の治療

著者: 林保良 ,   岩田嘉行

ページ範囲:P.134 - P.135

 粘膜下筋腫は不正性器出血,過多月経,貧血,時には不妊の原因にはなるが,開腹せずにまた子宮壁の切開を行うことなくレゼクトスコープで経頸管的に切除(TCR)することが可能である.しかし,すべての粘膜下筋腫がTCRの対象になるわけではなく,以下の条件を要する.①過多月経または頑固な不正性器出血のあるもの,②子宮の大きさが妊娠9週程度かこれより小さいもの,③粘膜下筋腫の最長径が50mm以下のもの,④粘膜下筋腫の子宮側附着部(茎部)の直径が30mm以内のもの,⑤子宮に癌病変または前癌病変のないもの.ただし腟内に下垂している粘膜下筋腫(いわゆる筋腫分娩)は,その大きさまたは茎部の大きさとは無関係に子宮体部の大きさから術式を決定する.切除の際,筋腫の大きさに対応し婦人用または成人用レゼクトスコープを利用する.大きい粘膜下筋腫の場合,婦人用レゼクトスコープで筋腫の茎部を切除し,茎部を15mm程度としてから成人用スコープを用いて筋腫の本体を切除する.TCR術の安全性を確保するため,術中超音波断層法を利用し手術を監視する.超音波断層監視法にはTwo contrasts法とThree contrasts法の2種類がある.TCRによる手術最大切除検体量は100g(症例2)で,また不妊症の1例は1回目に40g,2回目に60gを切除した後,完全に正常子宮に回復し,ひきつづき正常妊娠,正常満期産に至った.術後の結果ではほとんどの症例で症状の改善が見られた.

Current Research

腫瘍マーカー

著者: 根岸能之

ページ範囲:P.219 - P.231

 現在,腫瘍マーカーは腫瘍の診断および治療効果の判定に極めて有用であり,臨床各分野において広く用いられているのは周知のごとくである。最近の分子生物学のめざましい進歩によって腫瘍抗原の解析が可能となり,癌の病態解明に腫瘍マーカーが注目されている。さらに癌に特異性の高い腫瘍マーカーの開発をめざして発癌遺伝子の発現に関する研究も進められている。
 腫瘍マーカーとは,悪性腫瘍によって特異的に産生される物質で,正常ないし良性疾患ではほとんど産生されないもので,腫瘍をスクリーニングまたは診断し,腫瘍の実態をモニターできるものである。

New Sexology

ヒトはセックスのために立ち上った

著者: 大島清

ページ範囲:P.232 - P.234

 森の衰退が,生息していたサルを追い出したのは確かだろう。それでもほとんどの動物は四足歩行だし,現存するサルも,厳密に言えば四足で歩行している。二本足で歩いているようにみえるゴリラでも,拳の背を地面に押しつけるようにして歩いているから,純な二足歩行とは言えない。
 ヒトだけが,なぜ二本足で直立して歩くようになったのか。三,四百万年前の話だ。証拠がないからどんなことでも言える。それがまたハハンと興味をそそられるほど楽しい憶説に満ち満ちている。どれもこれも結果論的なのだが,いかにも魅力的なのである。森を追われて,自由になった手で,道具や武器や食糧を運搬するために立ち上がらざるを得なかった,という説もその一つである。

原著

妊娠中毒症における胎盤の肉眼的観察に関する検討

著者: 有澤正義 ,   中山雅弘

ページ範囲:P.235 - P.238

 胎盤の肉眼的な観察を行うとき,十分に視診・触診を行ってから,割を入れ割面の観察をすることが所見を見逃さないためには大切である。全体の胎盤の梗塞の合併頻度はは20.3%,血栓の頻度は8.6%であった。梗塞の頻度は欧米と比べるとほぼ同率であるが,血栓の頻度は明らかに低率で,現在の日本人の特徴ではないかと考えられた。妊娠中毒症の胎盤の肉眼的観察では梗塞の合併率は48.3%,血栓の合併率は24.1%であった。IUGRの胎盤の肉眼的観察には梗塞の合併率は63.4%,血栓の合併率は29.6%であった。梗塞には血栓より,強い虚血性の変化があるので,このような合併率になるのであろうと考えられた。

症例

妊娠後屈子宮嵌頓症の2症例

著者: 花岡仁一 ,   徳永昭輝 ,   竹内裕 ,   遠間浩 ,   建部和香子

ページ範囲:P.239 - P.242

 妊娠初期の後屈子宮は稀でなく,通常は妊娠の経過とともに自然整復し何ら問題をきたさない。しかし,ごく稀に小骨盤腔内に嵌頓し,尿閉を主徴とする特異な病態を呈することがあり,これは妊娠後屈子宮嵌頓症とよばれる。
 このたび,本症の2症例を経験したので報告する。症例はそれぞれ妊娠15週および17週で発症し,いずれも膀胱カテーテル留置,膝胸位の施行により自然整復し,生児を得た。
 本症の成因は不明といわざるをえず,なぜ限られた症例のみがこのような病態をきたすのか極めて興味深い。

肺転移したEndometrial stromal sarcoma(low-grade malignancy)の1例

著者: 加藤賢朗 ,   寺師恵子 ,   早乙女智子 ,   市丸恭子 ,   吉武明子 ,   佐藤孝 ,   箕浦茂樹 ,   井上泰

ページ範囲:P.243 - P.246

 Endometrial stromal sarcoma(low-grade malignancy)はまれな疾患である。最近,我々は本症を経験したので報告する。
 (症例)47歳。主訴は過多月経,不正出血であった。子宮筋腫の診断を下し,手術を施行した。病理検査で本症の診断が下された。手術後,progestin治療を施行したが2カ月後に肺転移が明らかとなった。progestin療法を更に続けたが肺転移巣の縮小が見られないため,肺転移巣を切除した。肺転移巣の病理所見は原発巣の所見と同様であった。
 一般にEndometrial stromal sarcomaはprogestin療法力侑効であるとの報告が多い。しかし,われわれの経験した症例では有効ではなかったと考えられる。progestin治療後に転移巣を切除し組織の変化を比較した論文はいまだないのでここに報告する。

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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76巻9号(2022年9月発行)

今月の臨床 胎児発育のすべて―FGRから巨大児まで

76巻8号(2022年8月発行)

今月の臨床 HPVワクチン勧奨再開―いま知りたいことのすべて

76巻7号(2022年7月発行)

今月の臨床 子宮内膜症の最新知識―この1冊で重要ポイントを網羅する

76巻6号(2022年6月発行)

今月の臨床 生殖医療・周産期にかかわる法と倫理―親子関係・医療制度・虐待をめぐって

76巻5号(2022年5月発行)

今月の臨床 妊娠時の栄養とマイナートラブル豆知識―妊娠生活を快適に過ごすアドバイス

76巻4号(2022年4月発行)

増刊号 最新の不妊診療がわかる!―生殖補助医療を中心とした新たな治療体系

76巻3号(2022年4月発行)

今月の臨床 がん遺伝子検査に基づく婦人科がん治療―最前線のレジメン選択法を理解する

76巻2号(2022年3月発行)

今月の臨床 妊娠初期の経過異常とその対処―流産・異所性妊娠・絨毛性疾患の診断と治療

76巻1号(2022年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科医が知っておきたい臨床遺伝学のすべて

75巻12号(2021年12月発行)

今月の臨床 プレコンセプションケアにどう取り組むか―いつ,誰に,何をする?

75巻11号(2021年11月発行)

今月の臨床 月経異常に対するホルモン療法を極める!―最新エビデンスと処方の実際

75巻10号(2021年10月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅱ)―分娩時・産褥期の処置・手術

75巻9号(2021年9月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅰ)―妊娠中の処置・手術

75巻8号(2021年8月発行)

今月の臨床 エキスパートに聞く 耐性菌と院内感染―産婦人科医に必要な基礎知識

75巻7号(2021年7月発行)

今月の臨床 専攻医必携! 術中・術後トラブル対処法―予期せぬ合併症で慌てないために

75巻6号(2021年6月発行)

今月の臨床 大規模災害時の周産期医療―災害に負けない準備と対応

75巻5号(2021年5月発行)

今月の臨床 頸管熟化と子宮収縮の徹底理解!―安全な分娩誘発・計画分娩のために

75巻4号(2021年4月発行)

増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために

75巻3号(2021年4月発行)

今月の臨床 女性のライフステージごとのホルモン療法―この1冊ですべてを網羅する

75巻2号(2021年3月発行)

今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?

75巻1号(2021年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 生殖医療の基礎知識アップデート―患者説明に役立つ最新エビデンス・最新データ

74巻12号(2020年12月発行)

今月の臨床 着床環境の改善はどこまで可能か?―エキスパートに聞く最新研究と具体的対処法

74巻11号(2020年11月発行)

今月の臨床 論文作成の戦略―アクセプトを勝ちとるために

74巻10号(2020年10月発行)

今月の臨床 胎盤・臍帯・羊水異常の徹底理解―病態から診断・治療まで

74巻9号(2020年9月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅱ)―母体合併症の影響は? 新生児スクリーニングはどうする?

74巻8号(2020年8月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅰ)―どんなときに小児科の応援を呼ぶ?

74巻7号(2020年7月発行)

今月の臨床 若年女性診療の「こんなとき」どうする?―多彩でデリケートな健康課題への処方箋

74巻6号(2020年6月発行)

今月の臨床 外来でみる子宮内膜症診療―患者特性に応じた管理・投薬のコツ

74巻5号(2020年5月発行)

今月の臨床 エコチル調査から見えてきた周産期の新たなリスク要因

74巻4号(2020年4月発行)

増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル

74巻3号(2020年4月発行)

今月の臨床 徹底解説! 卵巣がんの最新治療―複雑化する治療を整理する

74巻2号(2020年3月発行)

今月の臨床 はじめての情報検索―知りたいことの探し方・最新データの活かし方

74巻1号(2020年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 周産期超音波検査バイブル―エキスパートに学ぶ技術と知識のエッセンス

73巻12号(2019年12月発行)

今月の臨床 産婦人科領域で話題の新技術―時代の潮流に乗り遅れないための羅針盤

73巻11号(2019年11月発行)

今月の臨床 基本手術手技の習得・指導ガイダンス―専攻医修了要件をどのように満たすか?〈特別付録web動画〉

73巻10号(2019年10月発行)

今月の臨床 進化する子宮筋腫診療―診断から最新治療・合併症まで

73巻9号(2019年9月発行)

今月の臨床 産科危機的出血のベストマネジメント―知っておくべき最新の対応策

73巻8号(2019年8月発行)

今月の臨床 産婦人科で漢方を使いこなす!―漢方診療の新しい潮流をふまえて

73巻7号(2019年7月発行)

今月の臨床 卵巣刺激・排卵誘発のすべて―どんな症例に,どのように行うのか

73巻6号(2019年6月発行)

今月の臨床 多胎管理のここがポイント―TTTSとその周辺

73巻5号(2019年5月発行)

今月の臨床 妊婦の腫瘍性疾患の管理―見つけたらどう対応するか

73巻4号(2019年4月発行)

増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル

73巻3号(2019年4月発行)

今月の臨床 いまさら聞けない 体外受精法と胚培養の基礎知識

73巻2号(2019年3月発行)

今月の臨床 NIPT新時代の幕開け―検査の実際と将来展望

73巻1号(2019年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて

72巻12号(2018年12月発行)

今月の臨床 女性のアンチエイジング─老化のメカニズムから予防・対処法まで

72巻11号(2018年11月発行)

今月の臨床 男性不妊アップデート─ARTをする前に知っておきたい基礎知識

72巻10号(2018年10月発行)

今月の臨床 糖代謝異常合併妊娠のベストマネジメント─成因から管理法,母児の予後まで

72巻9号(2018年9月発行)

今月の臨床 症例検討会で突っ込まれないための“実践的”婦人科画像の読み方

72巻8号(2018年8月発行)

今月の臨床 スペシャリストに聞く 産婦人科でのアレルギー対応法

72巻7号(2018年7月発行)

今月の臨床 完全マスター! 妊娠高血圧症候群─PIHからHDPへ

72巻6号(2018年6月発行)

今月の臨床 がん免疫療法の新展開─「知らない」ではすまない今のトレンド

72巻5号(2018年5月発行)

今月の臨床 精子・卵子保存法の現在─「産む」選択肢をあきらめないために

72巻4号(2018年4月発行)

増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック!

72巻3号(2018年4月発行)

今月の臨床 ここが知りたい! 早産の予知・予防の最前線

72巻2号(2018年3月発行)

今月の臨床 ホルモン補充療法ベストプラクティス─いつから始める? いつまで続ける? 何に注意する?

72巻1号(2018年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科感染症の診断・管理─その秘訣とピットフォール

71巻12号(2017年12月発行)

今月の臨床 あなたと患者を守る! 産婦人科診療に必要な法律・訴訟の知識

71巻11号(2017年11月発行)

今月の臨床 遺伝子診療の最前線─着床前,胎児から婦人科がんまで

71巻10号(2017年10月発行)

今月の臨床 最新! 婦人科がん薬物療法─化学療法薬から分子標的薬・免疫療法薬まで

71巻9号(2017年9月発行)

今月の臨床 着床不全・流産をいかに防ぐか─PGS時代の不妊・不育症診療ストラテジー

71巻8号(2017年8月発行)

今月の臨床 「産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017」の新規項目と改正点

71巻7号(2017年7月発行)

今月の臨床 若年女性のスポーツ障害へのトータルヘルスケア─こんなときどうする?

71巻6号(2017年6月発行)

今月の臨床 周産期メンタルヘルスケアの最前線─ハイリスク妊産婦管理加算を見据えた対応をめざして

71巻5号(2017年5月発行)

今月の臨床 万能幹細胞・幹細胞とゲノム編集─再生医療の進歩が医療を変える

71巻4号(2017年4月発行)

増刊号 産婦人科画像診断トレーニング─この所見をどう読むか?

71巻3号(2017年4月発行)

今月の臨床 婦人科がん低侵襲治療の現状と展望〈特別付録web動画〉

71巻2号(2017年3月発行)

今月の臨床 産科麻酔パーフェクトガイド

71巻1号(2017年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 性ステロイドホルモン研究の最前線と臨床応用

69巻12号(2015年12月発行)

今月の臨床 婦人科がん診療を支えるトータルマネジメント─各領域のエキスパートに聞く

69巻11号(2015年11月発行)

今月の臨床 婦人科腹腔鏡手術の進歩と“落とし穴”

69巻10号(2015年10月発行)

今月の臨床 婦人科疾患の妊娠・産褥期マネジメント

69巻9号(2015年9月発行)

今月の臨床 がん妊孕性温存治療の適応と注意点─腫瘍学と生殖医学の接点

69巻8号(2015年8月発行)

今月の臨床 体外受精治療の行方─問題点と将来展望

69巻7号(2015年7月発行)

今月の臨床 専攻医必読─基礎から学ぶ周産期超音波診断のポイント

69巻6号(2015年6月発行)

今月の臨床 産婦人科医必読─乳がん予防と検診Up to date

69巻5号(2015年5月発行)

今月の臨床 月経異常・不妊症の診断力を磨く

69巻4号(2015年4月発行)

増刊号 妊婦健診のすべて─週数別・大事なことを見逃さないためのチェックポイント

69巻3号(2015年4月発行)

今月の臨床 早産の予知・予防の新たな展開

69巻2号(2015年3月発行)

今月の臨床 総合診療における産婦人科医の役割─あらゆるライフステージにある女性へのヘルスケア

69巻1号(2015年1月発行)

今月の臨床 ゲノム時代の婦人科がん診療を展望する─がんの個性に応じたpersonalizationへの道

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