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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科45巻2号

1991年02月発行

今月の臨床 Preterm PROM—34週までの問題点

PROMの診断

8.羊水感染症の診断

著者: 久保隆彦1

所属機関: 1高知医科大学産科婦人科学教室

ページ範囲:P.154 - P.155

文献概要

 羊水が抗菌作用を有することはよく知られている。これは羊水にリゾチーム,トランスフェリン,亜鉛,燐酸,ペルオキシダーゼ,β—リジン,陽イオンペプチド,免疫グロブリンなどを含有するためと考えられている。しかし,破水後の時間が経過すればするほど羊水は抗菌作用を失い,むしろ菌の培地となるため上行性の羊水感染症が起こり易くなる。34週以前の前期破水では破水後長期管理することは胎児の肺などの成熟を促進する利点を有するが,一方,羊水感染により児の予後を悪化させる欠点を持つために,日常診療ではいつ分娩させるかに苦慮させられる。この点からも,正確に羊水感染症を診断することが重要であるが,どの診断法にも偽陽性,偽陰性を含むために現実には困難である。そこで,羊水感染症を強く疑わせる症状,検査成績について最近の報告を交え述べてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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