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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科45巻2号

1991年02月発行

原著

妊娠中毒症における胎盤の肉眼的観察に関する検討

著者: 有澤正義1 中山雅弘1

所属機関: 1大阪府立母子保健総合医療センター病理

ページ範囲:P.235 - P.238

文献概要

 胎盤の肉眼的な観察を行うとき,十分に視診・触診を行ってから,割を入れ割面の観察をすることが所見を見逃さないためには大切である。全体の胎盤の梗塞の合併頻度はは20.3%,血栓の頻度は8.6%であった。梗塞の頻度は欧米と比べるとほぼ同率であるが,血栓の頻度は明らかに低率で,現在の日本人の特徴ではないかと考えられた。妊娠中毒症の胎盤の肉眼的観察では梗塞の合併率は48.3%,血栓の合併率は24.1%であった。IUGRの胎盤の肉眼的観察には梗塞の合併率は63.4%,血栓の合併率は29.6%であった。梗塞には血栓より,強い虚血性の変化があるので,このような合併率になるのであろうと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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