文献詳細
症例
肺転移したEndometrial stromal sarcoma(low-grade malignancy)の1例
著者: 加藤賢朗12 寺師恵子12 早乙女智子12 市丸恭子12 吉武明子12 佐藤孝12 箕浦茂樹12 井上泰3
所属機関: 1香川医科大学母子科学講座 2香川医科大学病理 3国立病院医療センター産婦人科
ページ範囲:P.243 - P.246
文献概要
(症例)47歳。主訴は過多月経,不正出血であった。子宮筋腫の診断を下し,手術を施行した。病理検査で本症の診断が下された。手術後,progestin治療を施行したが2カ月後に肺転移が明らかとなった。progestin療法を更に続けたが肺転移巣の縮小が見られないため,肺転移巣を切除した。肺転移巣の病理所見は原発巣の所見と同様であった。
一般にEndometrial stromal sarcomaはprogestin療法力侑効であるとの報告が多い。しかし,われわれの経験した症例では有効ではなかったと考えられる。progestin治療後に転移巣を切除し組織の変化を比較した論文はいまだないのでここに報告する。
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