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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科45巻3号

1991年03月発行

今月の臨床 子宮体癌—理解のためのQ&A 33

発生要因

4.体癌にかからないようにすることは可能か

著者: 小畑孝四郎1 井上芳樹1 野田起一郎1

所属機関: 1近畿大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.268 - P.270

文献概要

 近年,本邦においても体癌の増加傾向が指摘され,子宮癌全体に占める頻度は1960年には3%であったものが,最近では15%前後に増加していると報告されている。しかしながら,体癌の発生過程は未だ明らかにされておらず,現時点では確実に体癌にかからないようにすることは不可能と言わざるを得ない。ただ,子宮体癌は他臓器の悪性腫瘍と異なり,従来から種々の体質的,内分泌的な臨床上の特徴を有する腫瘍であることが指摘されている。すなわち,閉経後の婦人に好発すること,未妊・未産・不妊・肥満・糖尿病・高血圧を伴うことが多いなどの特徴を有するという指摘である。ここでは,これら子宮体癌のHigh Risk Factorについて述べ,さらに,子宮体癌の前段階病変と考えられている子宮内膜増殖症の発見・管理およびその治療が,子宮体癌の予防につながると考えられるので,このことについても簡単に述べたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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