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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科45巻3号

1991年03月発行

今月の臨床 子宮体癌—理解のためのQ&A 33

いわゆる前癌病変

6.癌になる確率は予測できるか 治療・管理法は

著者: 山邊徹1

所属機関: 1長崎大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.274 - P.275

文献概要

癌になる確率は予測できるか
 個々の例について,子宮体癌になる確率を明らかに示すことは困難である。ただこれまでのfbllow-up成績などから推定するほかはない。前項5(子宮体癌に前癌病変はあるか)で述べたように,広い意味での前癌病変として子宮内膜増殖症が挙げられ,ハイリスク因子についてもほぼ明らかにされている。そして老人保健法における子宮体癌検診の対象を「最近6ヵ月以内で不正性器出血を訴えたことのあるもので,①年齢50歳以上のもの,②閉経期以後のもの,および③未妊婦であって月経不規則のもののいずれかの条件に該当するもの」と定めている。なお50歳未満でも,臨床的に体癌を疑うようなものについては,積極的に検診を行うことが望ましいとしている。一方,内膜増殖症を前癌病変ないし境界病変として認識し,管理および治療することの意義は,体癌の発生を予防するためのひとつの対策となりうる点にある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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