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今月の臨床 子宮体癌—理解のためのQ&A 33 術前・術中診断,癌の広がりの診断
17.リンパ節生検
著者: 塚本直樹1
所属機関: 1九州大学医学部婦人科産科学教室
ページ範囲:P.302 - P.303
文献購入ページに移動 従来,体癌の進行期の決定は治療前に臨床的に行われてきた。しかし,FIGOは1988年のリオにおける総会で臨床進行期の改正を行い,体癌にはsurgical stagingが適用されることになった(表1)1)。
体癌の70〜80%をしめる,体部に限局していると考えられるⅠ期体癌(旧FIGO,現日産婦分類)でも,開腹して精査すると約20%がすでに子宮外へ進展していることが判明してきた。進展部位としては骨盤リンパ節,傍大動脈リンパ節,付属器,腹腔内(洗浄細胞診陽性)などがあげられる。従って,体癌の広がりを診断するためにも,また進行期を決定するためにも,リンパ節生検は重要な手術操作である。
体癌の70〜80%をしめる,体部に限局していると考えられるⅠ期体癌(旧FIGO,現日産婦分類)でも,開腹して精査すると約20%がすでに子宮外へ進展していることが判明してきた。進展部位としては骨盤リンパ節,傍大動脈リンパ節,付属器,腹腔内(洗浄細胞診陽性)などがあげられる。従って,体癌の広がりを診断するためにも,また進行期を決定するためにも,リンパ節生検は重要な手術操作である。
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