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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科45巻5号

1991年05月発行

雑誌目次

今月の臨床 更年期障害 更年期とは

1.更年期と老年期の区別と対応

著者: 五十嵐正雄 ,   水沼英樹 ,   本庄滋一郎 ,   曽田雅之 ,   岡野浩哉

ページ範囲:P.506 - P.508

更年期と老年期の術語の区別
 更年期を表わすclimactericという言葉は,ラテン語のclimactericusから来ており,これはギリシャ語のKlimacterikosに由来し,これは更にKlimakterから来ている。この言葉は梯子を意味する。従って更年期とは性成熟期と老年期をつなぐ梯子の時期を意味する。日本産科婦人科学会の用語解説集で,更年期とは生殖期から生殖不能期への移行期であると規定している。ここで生殖不能期とは老年期であり,移行期とは2つのものをつなぐ梯子であると解釈出来るので,更年期イクオール老年期ではなく,更年期とは性成熟期と老年期をつなぐ移行期であるという定義が妥当であることが理解される。
 日本語の更の意味は漢和辞典によると,「あらためる」「かえる」を意味するので,更年期は性成熟期を「あらためて」老年期に「かえる」時期をあらわす。

2.高齢人口の増加と婦人科診療

著者: 井口登美子

ページ範囲:P.510 - P.512

平均寿命の推移
 日本人の平均寿命は数十年間に著しく延長し,1989年10月厚生省の発表によると男子75.91歳,女子81.77歳と世界に類を見ないほどの早い速度で日本は世界一の長寿国となった。平均寿命の推移は表1に示すように1921〜25年は男女共に40歳台であまり差がみられないが,以後年と共に延長傾向にあり,男女差もやや見られるようになってきた。平均寿命の著しい伸びは戦後であり,1947年には男子50.6歳,女子54.6歳と50歳台になった。それからわずか13年後の1960年には男子65.3歳,女子は70.2歳とすでに70歳台に達している。平均寿命は持続的に増加し,1984年には男子74.5歳,女子は80.2歳と80歳を超えるほどにまで延長した。
 このような平均寿命の延長は出生率の低下,死亡率の低下によるところが大きいが,さらに日本の医療制度の確立,高度な医療水準,生活様式および食生活の改善などがあげられる。

3.更年期の卵巣

著者: 畑俊夫

ページ範囲:P.514 - P.516

 更年期は,生殖可能年齢とおさらばして,生殖のことは考慮の隅に置いた,真に一人の人間としての生きざまをみせるための人生の再出発点に入ると考えると,更年期という暗いイメージは払拭される.
 そこで,更年期にはどのような卵巣の変化が起こるかについて考えてみる。

4.卵巣欠落症状と更年期障害の相違点

著者: 南川淳之祐

ページ範囲:P.518 - P.519

 卵巣欠落症状も更年期障害も,症候的にはともに自律神経失調症にもとずく血管運動神経症状を主とする不定愁訴症候群であるが,その定義,病因,病態については多少の相違点がある。これらを正確に理解し鑑別することが,適切な管理治療につながり患者への福音となろう。

5.心療産婦人科からみた更年期障害

著者: 堀口文

ページ範囲:P.520 - P.522

 更年期婦人が訴える身体的,精神的症状は加齢や閉経に伴う内分泌の変動によって生ずるものとされ,その他の因子については余り注目されてこなかった。しかし最近の一般婦人や去勢婦人を対象とした研究から更年期に症状を訴えて来院した患者の症状は必ずしも加齢や閉経によるものではないことが明らかになった。1972年Utian1)は外科的閉経婦人の臨床像から閉経に起因する症状はのぼせや萎縮性腔炎のみで,うつ,イライラ,不眠および動悸などは心理的理由によるものであろうと推察した。1981年WHOからも同様な見解が発表されその対応には更年期の生物学的変動を基盤にした心理,社会的要因を含む心身医学的配慮が必要とされている。

6.女性ホルモンと微小循環

著者: 鍵谷昭文 ,   齋藤良治

ページ範囲:P.524 - P.526

 卵巣の老化によるエストロゲンの分泌低下は,視床下部性中枢の周期的亢奮性を乱し,近傍の自律神経中枢に変調をもたらすものと推定される。血管運動障害症状である熱感(hot flushes)や発汗は更年期障害にみられる最も代表的な症状であり,卵巣機能の衰退に直接結びつく症状と考えられている。Hot flushesと血清エストロゲン濃度との関連についてはいまだ結論は得られていないが,このようなエストロゲン欠乏による血管運動神経症状については,すべての報告が,更年期に増加するとしており,これのみが,純粋の更年期症状であるとするものさえある。ここでは,更年期における女性ホルモン特にエストロゲンと循環動態および更年期婦人における微小循環について簡単に述べてみたい。

7.ホルモンと自律神経失調—更年期症状の発生機構

著者: 柳沼忞

ページ範囲:P.528 - P.529

 更年期とはいつなのか,更年期障害の真の症状はなになのか,さらに更年期症状はいかなる機構により発生するのか,これらは,いずれも未解決の問題である。
 しかし更年期症状で悩む多くの女性がいる。存在すれども明確ならず一これは多嚢胞性卵巣症候群に似ているし,文学的には東ローマ帝国のようなものである。

更年期とホルモン

8.LH-RHとゴナドトロピン

著者: 伊吹令人 ,   水沼英樹

ページ範囲:P.530 - P.531

LH-RH
 LH-RHは視床下部弓状核のLH-RH細胞で生合成され,神経軸索を経て下垂体門脈血中に分泌され,下垂体前葉にいたる。LH-RHは下垂体前葉のゴナドトロピン分泌細胞に作用しゴナドトロピンの生合成,貯蔵,分泌促進作用をもつ1)。LH-RHの測定はLH-RHの半減期や感度に問題があり,未だ一般化されていない。

9.更年期とホルモン—卵巣ホルモン

著者: 石丸忠之

ページ範囲:P.532 - P.534

 更年期とは生殖期(性成熟期)と非生殖期(老年期)の間の移行期をいい,卵巣機能が衰退し始め,消失する時期と定義されている(日産婦用語委員会)。本稿では閉経期を中心にその前後の卵巣ホルモンの分泌について述べる。なお文中の各ホルモンのうちestroneをE1,estradiolをE2,androstenedioneをADおよびtestosteroneをTと略する。

10.更年期と副腎皮質ホルモン

著者: 中川俊信 ,   赤祖父一知

ページ範囲:P.535 - P.537

 更年期にみられる内分泌環境の最も大きな変化は,間脳—下垂体—性腺系のホルモンにみられる。すなわち卵巣性ホルモンの分泌低下・消失と下垂体ゴナドトロピンの分泌亢進であるが,この期には副腎系や甲状腺系のホルモンにも一過性の変動が認められる。
 本稿では,副腎皮質で産生・分泌される糖質コルチコイド,電解質コルチコイドおよび副腎性アンドロゲンについて,以下更年期との関連において最近の知見を交え記述する。

11.男性ホルモンのaromatization

著者: 本庄英雄 ,   北脇城

ページ範囲:P.538 - P.539

閉経後のアンドロゲンとエストロゲン
 性成熟期婦人において,エストロゲンはそのほとんどが卵巣で産生される。閉経あるいは卵巣摘出によって血中エストロゲン濃度は低下し,エストラジオール(E2)は10〜20pg/ml,エストロン(E1)は30〜60pg/ml,エストロンサルフェート(E1—S)は数百pg/ml1,2)になる。一方,アンドロゲンの中心である�4—アンドロステンジオン(�4—A)の閉経後の血中濃度は閉経前の1/2〜1/3に減少して男性レベルと同じ約900pg/mlになる。そのうちの2/3が副腎より産生された部分で,残りの1/3が卵巣よりの分泌であると言われている。また,閉経後の血中テストステロン(T)濃度は�4—Aの約1/2であり,その約85%が卵巣から分泌され,血中�4—Aからの転換部分は約15%である。�4—Aの1〜3%およびTのO.4〜0.5%が末梢でそれぞれE1およびE2に転換される。E2のうちE1から転換された部分はその10〜30%にすぎない。

更年期の症状をどう把えるか

12.更年期の不正出血

著者: 佐藤恒治

ページ範囲:P.540 - P.542

 更年期とは性腺機能からみた成熟期から生殖不能な老年期への移行期であり,その期間のとり方は人によって多少の違いはあるが42〜43歳から55歳ごろと考えられている。この時期には卵巣機能が急速に衰退してゆき無排卵になりプロゲステロンは消失する。その結果エストロゲンに対する抑制が働かなくなり,子宮内膜の過形成と異常出血を来すようになる。このように機能性な不正出血が頻発し,また同時に子宮癌や子宮筋腫の発生し易い時期でもある。従って機能的ならびに器質的原因による出血がもっとも起こり易い時期で,不正出血を主訴とする疾患も多岐にわたる。

13.早発閉経

著者: 楠田雅彦

ページ範囲:P.543 - P.545

 更年期を特徴づける最大の症状は閉経である。早発閉経は通常の閉経年齢より遙かに早い40歳以前の閉経(1年以上の持続性続発無月経),卵胞発育の状態を示すエストロゲンの低下とLH,FSHの上昇(去勢婦人レベル)が診断の根拠とされている卵巣原発性無月経症である。頻度は40歳以下の婦人の1%,無月経患老の5〜10%位とされている1)。閉経の機構はよく判っていないが,早発閉経の成因として先天的に卵子数が少ないのか,閉鎖吸収が異常に早く進行することなどが想定されて来た。症状は早過ぎる閉経のほか,普通の更年期によく見られる自律神経症状,精神神経症状,長期にわたると,性器,皮膚,血管系,骨の老化症状を始め種々の代謝異常を認めることもある。また生殖年齢にある若年婦人では無月経や不妊による精神的苦痛も無視できない。神経症状発症の頻度や程度は,普通の更年期のそれより低く,かつ軽いとされている。また神経症状を訴えない場合でもエストロゲン剤の補充療法を一定期間施行すると,中止後に症状が発現するといわれる。
 主症状である続発無月経を始め,これらの低エストロゲン症に起因する症状は,いずれも生命を脅かすほどの重篤なものでなく,つい軽視され,放置されてしまう可能性が高い。しかし平均余命が著しく延びた今日,女性が心身ともに早く老化することは好ましくなく,適正な治療で心身の健康を維持し,成人病に属する代謝性疾患の発症を予防することは,これからの老齢化社会を迎えるに当ってきわめて重要である。また,生殖年齢にある婦人が適正な治療によって妊娠すればこれにすぎるものはない。

14.のぼせ,冷汗(自律神経失調症状)

著者: 桑原惣隆

ページ範囲:P.546 - P.548

 のぼせHot flash(またはflush)や冷汗per—spirationは自律神経系,ことに血管運動神経系の失調症状であり,一般には性機能の転換期である更年期婦人に最も多く認められる。
 血管運動神経系の不安定な婦人では,その他に頭痛,冷感,心悸亢進,不眠などの症状もよく訴えられる。

15.いらいら,不眠

著者: 矢本希夫

ページ範囲:P.550 - P.551

 更年期は性成熟期(生殖可能期)より老年期(生殖不能期)への移行期と考えられ,その期間については,個人差はあるが,月経周期が不順になり始めた頃(約45歳)より始まり,閉経(約50歳)を通過して,卵巣からのエストロゲン分泌の停止(子宮や腟などの性器の萎縮の出現)までの期間(約45〜55歳位)であろう。40歳代から50歳代後半までの年代は,一般的にも中年あるいは人生の節目の世代として社会的あるいは家庭的に重要な役割を担わされているとともに,それだけに多くのストレスに曝されている。このように,更年期は卵巣機能の衰えに代表される生殖内分泌学的変化と個人の性格構造に基ずいた心理的因子,社会・家庭的環境要因を背景として,身体的・精神的な異常が徐々に,時には急速に現れる時期と言える。

16.老人性腟炎,子宮下垂

著者: 高島英世

ページ範囲:P.552 - P.554

 更年期には加齢とともに性腺機能の減退が起こり,卵巣性エストロゲンが低下し,排卵機能が消失し閉経に到る。このようなエストロゲン欠乏に起因する内分泌的異常状態は標的臓器である女性性器に萎縮性変化をもたらす。萎縮性変化は閉経期以後に急速に進みまた頻度を増すが,とくに55歳以上の高年婦人で著明となる。本稿ではそのうち老人性腟炎および子宮下垂をとりあげ解説する。

17.頻尿,尿失禁

著者: 本間之夫

ページ範囲:P.555 - P.557

 本稿では,まず頻尿・尿失禁一般について概説したのち,特に更年期女性での意味するところを述べたい。また本稿で不足の所は他の総論も参考にして下されば幸いである1〜4)

18.腰痛,関節痛

著者: 植村次雄

ページ範囲:P.558 - P.559

更年期にみられる腰痛,関節痛
 更年期障害は更年期にみられる不定愁訴症候群で,症状としては“ほてり”(hot flush),発汗,寒気,“いらいら”などの血管運動症状,めまい,不眠,神経質,抑欝などの神経精神症状,腰痛,関節痛などの運動器官障害症状などである。更年期(閉経期および閉経後)におけるもう一つの臨床的所見は内因性エストロゲン減少に伴う症状や徴候で,性器の萎縮,尿路系の萎縮,虚血性心疾患,骨粗鬆症などである。従って,更年期に現れる腰痛,関節痛には更年期障害としてのものと,骨粗鬆症,更に骨の変形など器質的変化を伴うものがある。しかし,実際にはこの他,明かな原因疾患が認められず,筋の疲労や不良姿勢などが原因と考えられる“いわゆる腰痛症”が多く存在する(表1)1)

19.更年期と肥満

著者: 小池弘幸

ページ範囲:P.560 - P.561

更年期の定義
 日本産科婦人科学会では,更年期の定義として「更年期は生殖期(性成熟期)と非生殖期(老年期)の間の移行期をいい,卵巣機能が衰退しはじめ消失する時期に当たる」としている。つまり,生殖期に続く卵巣機能の衰退の開始が更年期の始まりである。一戸らは40歳代初頭における出産率の急減をもって更年期の始まりとしている1)

20.精神神経症状の鑑別

著者: 今崎牧生 ,   中野弘一

ページ範囲:P.562 - P.563

 更年期障害と鑑別を要する精神疾患は,概ね非定型的な不定愁訴を有する群と思われる。精神障害の診断基準は1980年にアメリカ精神医学会の診断基準(DSM-Ⅲ)が発表され,従来より操作的なものに変えられた。そしてさらに1987年に,現在普及している改訂診断基準(DSM-Ⅲ-R)となった。この中で従来疾病概念が不明確であった「神経症」などの名称がなくなり,より記述的なものに変更された。本稿では精神神経疾患の内,身体症状を呈することの多い病態を新しい診断基準(DSM-Ⅲ-R)にそって紹介する。

診断

21.問診のポイント—更年期指数

著者: 麻生武志

ページ範囲:P.564 - P.565

 更年期climacteriumは生殖期から生殖不能期への移行期に当り,この時期には月経の不順,排卵の消失,閉経など一連の性腺機能の加齢に伴う変化を生じる。
 このような更年期における身体的機能の著しい転換は全ての女性に出現し,この年代の殆どの女性が何らかの変調を自覚するにもかかわらず,更年期障害として治療の対象となる症例はその一部であり,症状の出現とその程度には個体差が極めて大きい。

22.精神心理テスト

著者: 安部徹良

ページ範囲:P.566 - P.569

更年期障害の診断における精神心理テストの意義
 更年期障害の重症度の指標として,Kupperman指数(Kupperman�s Menopausal Index)が広く用いられているが,その算定のための11種類の症状の中に,irritability(いらいら),nervousness(神経質),melancholy(ゆううつ)などの精神症状が含まれている。また,これまで更年期障害と心理社会的因子との間に関連のあることが,いくつかの研究によって明らかにされている。このように,心理的因子は更年期障害の発症に関連する因子のひとつとして重要視されてきた。
 しかし,最近,更年期障害は更年期に起こるエストロジェンの急性分泌不全に起因する症状,すなわち,hot flushes,不眠,発汗のみをいうとする意見1)が発表されている。この意見では更年期障害の心理的因子に対する考慮は全く払われていない。ただ,それに関連して,「更年期不定愁訴症候群を更年期障害とすると,更年期うつ病がかなり高率に含まれ,これは症状が更年期障害と類似しているが,病態生理学的にはまったく異なるものであり,更年期障害と鑑別を必要とする」とされているのみである。

23.自律神経機能の検査

著者: 臼杵悊

ページ範囲:P.570 - P.571

 卵巣機能の衰退に伴う更年期障害は血管運動神経系の障害を代表とする全身的不定愁訴群であり,その自律神経機能障害の診断は単一の検査法だけでは難しく,臨床症状と数種の検査を併用して総合的に下す場合が多い。自律機能検査が必要と認められた場合には以下の検査を症状に合わせ適宜行う。

24.ホルモン測定の意義

著者: 佐藤芳昭 ,   三宅崇雄 ,   松信晶 ,   望月愛郎 ,   梶野徹 ,   樋口正臣 ,   大沢章吾

ページ範囲:P.572 - P.574

 出生率の低下とともに,老人人口の増加傾向に伴って,従来割合と軽視されて来た生殖年代をこえた世代,すなわち更年期,老年期における医療が問題として大きくとりあげられてきている。本稿においては,更年期をホルモン測定の面よりみて,その背景と測定上,および解釈上の問題点としてとりあげて整理してみた。

治療

25.ホルモン療法の適応と治療法

著者: 青野敏博

ページ範囲:P.576 - P.577

ホルモン療法の適応症
 婦人は40歳前後になると,卵巣に卵胞が少なくなり,エストロゲンの欠乏状態により更年期障害の諸症状を訴えはじめ,その後年齢の進行とともに図1に示したごとく各種の症状が現われる1)。これらの障害は,閉経の前後に認められる更年期障害と,閉経後数年を経て症状が出現する老年期障害に大別される。エストロゲン療法はこれら両障害に有効であるが,具体的な対象症状は以下のものが挙げられる。

26.トランキライザー

著者: 岡村靖

ページ範囲:P.578 - P.581

 更年期障害の診断・治療に際しては,症状がいかなる原因で発生してきたかを究明することが重要な意義を有しており,その発生機序について,心理学,内分泌学,および自律神経学の3方面から系統的な考察を行うことが必要である。従って,更年期障害を診断する際には表1に示す新しい概念で診断および治療を行うことが肝要ある。
 すなわち,f1は精神的反応psychogenic fitness,f2は身体的反応somatic fitness,xは遺伝因子genetic factor,yは環境因子situational factor,tは時間因子time factor,およびzは更年期障害を示したものである。f1のxにより発症する不定愁訴は先天性の性格が濃いcaseであり,f1のyによるものは,家庭内の心的葛藤,または勤務上の心労などがある。f2のxによるものは,geneticな卵巣形成不全による早期閉経があり,広義に解釈すれば,加齢agingによる卵巣機能の衰退も含まれる。f2のyによるものは,身体的な過労や卵巣摘除などがある。f1のtは精神的荷重(心的ストレス)が加わってからの期間を意味し,f2のtは身体的環境荷重が加わってからの期間を示す。以上のような数式化による概念で,更年期障害の診断と治療を行うことが必要である。

27.精神心理療法

著者: 金上宣夫

ページ範囲:P.582 - P.585

 更年期は成人病好発年代でもあり,更年期障害は成人病や神経症・欝病との鑑別が必要で,これらの疾患を除外した不定愁訴症候群である。人は種々の精神的ストレスに常時さらされており,更年期は慢性的なストレスの蓄積が,自律神経系を介して内分泌系の障害や精神神経系の障害を来し,身体面にまで影響を及ぼす時期と考えられる。この精神的ストレスは特別なのでなく普段の生活の中に起因していることが多い。このことから更年期障害を慢性的なストレスの蓄積の長期的な影響の自律神経失調と老化による内分泌障害とが重なったものと考えることができる。治療を考える場合,成人病や神経症を含めて症状にあわせた対症療法だけでは完全でなく,患者の生活面でのストレスによる精神的疲労を除かない限り不定愁訴が治らなかったり,直ぐに再発してそれを繰り返したりして,神経症や心身症を固定化させてしまうことになる。
 このように更年期障害を心身医学的に診る必要があるが,今回更年期障害の外来における精神心理療法の私なりの考えを述べてみたい。

28.更年期障害の漢方療法

著者: 秋山敏夫 ,   木村武彦 ,   矢内原巧

ページ範囲:P.586 - P.587

 更年期障害は卵巣の退化に基づく適応不全状態である。この時期には性機能だけでなく自律神経系も失調を来し精神的にも肉体的にも種々の障害が出現する。この年齢の80〜90%は何らかの不定愁訴を自覚し,10%前後が更年期障害としての治療対象となる。
 治療にはホルモン療法をはじめ向精神薬や精神安定剤等があり,かなり効果を上げて来ているが必ずしもすべての症状に対応できない。

29.骨粗鬆症の予防

著者: 多賀理吉

ページ範囲:P.588 - P.590

 平均寿命の延長,高齢化社会の到来により,中高年婦人の健康管理,primary careが我々産婦人科医の果たす役割りの1つとして重要なものとなってきた。このような背景の中で骨粗鬆症は,閉経後婦人のquality of lifeを脅かす重要な疾患と考えることができる。一般に,疾病は治療よりも予防の方が大切であることは言うまでもないが,特に骨粗鬆症においてはこのことが特に強調されなければならないであろう。骨粗鬆症はprogressiveな疾患であり,ひとたび骨量が減少するとこれを治療により増量させることは現時点ではきわめて困難であるからである。
 図1は婦人における年齢別の骨量の変化を示したものである。30歳代に骨量は最大(最大骨量,peak bone mass)に達し,その後は徐々に減少し,閉経後は減少度が加速される。従って,骨粗鬆症の予防にりいて考察する上で重要なことは,閉経前にいかにして骨量を大きく獲得しておくかということと,その後の減少率のスピードにいかにブレーキをかけてコントロールするかということである。

30.泌尿器科症状の治療—尿失禁,頻尿

著者: 加藤久美子 ,   近藤厚生 ,   斎藤政彦 ,   村瀬達良

ページ範囲:P.591 - P.593

腹圧性尿失禁の治療
 女性腹圧性尿失禁の治療の2つの柱は,骨盤底筋訓練(pelvic floor exercises)と手術療法である。尿失禁の日常生活への影響を詳しく問診する一方,尿失禁60分間定量テストで客観的な腹圧性尿失禁の重症度を知ることが,治療法の選択の指標となる1)

31.ライフ・スタイルの改善

著者: 加藤廣英

ページ範囲:P.594 - P.596

 更年期障害婦人ではCRFに対するACTHやβ—Epの反応が亢進し,エストロゲン投与によって反応が低下すること1)や,hot flush時にLHの上昇とその後にACTH,β—Epやcortisolの上昇が起こり2),またエストロゲンが更年期障害婦人の寒冷負荷時に指尖容積脈波高の変動を回復させること3)などは,ストレスによる脳内アミンや自律中枢に対するエストロゲンの有効性を示唆している。
 更年期はライフ・サイクルの観点からみれば身心の変化する時期で,更年期婦人がそれまでに形成してきた感性や自己主張のもとになるidentity(自我同一性)に対して生活環境のひずみやストレスの持続によって精神的抵抗性を失い,自己肯定ができなくなり,更に本人がそれに気付かず,心身症に陥っていることがある。そして更年期婦人の中で更年期障害を起こす割合は約75%,情動障害に基づく自律神経症:約20%,心身症;約20〜29%,神経症:約19%とうつ病:約7%と報告されている。

カラーグラフ 経頸管的切除術・5

内膜ポリープの治療

著者: 林保良 ,   岩田嘉行

ページ範囲:P.504 - P.505

 内膜ポリープは不正性器出血や不妊症などにおいて見られ,ヒステロファイバースコピーにより容易に発見できる.しかし,その治療には盲目的な内膜掻爬に頼ることが多いので取り残すことがしばしばであった.中には切除困難のため子宮壁に損傷を加える可能性もあり得る.レゼクトスコープを用いれば困難なく直視下に完全な除去が可能である.以下に2症例を紹介する.

CLINICAL CONFERENCE

急性妊娠脂肪肝の疑われた1例

著者: 斎藤理恵 ,   安達知子 ,   武田佳彦 ,   高木耕一郎 ,   滝沢憲 ,   岩下光利 ,   井口登美子 ,   黒島淳子 ,   吉武明子 ,   中林正雄

ページ範囲:P.598 - P.606

症例
 症例 H.T.27歳 GIPO主婦
 家族歴 母親—高血圧

NEW SEXOLOGY

晩婚化のほんとうの理由

著者: 大島清

ページ範囲:P.608 - P.609

 まずは驚くべき数値をご覧いただこう。男がいかにあぶれているか,2年前の厚生省の統計だ。25〜34歳の適齢期の未婚男性が353万人いる。それに対して,同年代の未婚女性はなんと半数にも満たない174万人。実に女性1人にムコ2人といった狭き門,男性23〜35歳,女性20〜32歳で比べてみても,55万人があぶれる勘定,男が結婚できない理由の一つが良く分かる。
 昭和60年の国勢調査でも,似たような結果が出ていた。30〜34歳の未婚男性の数を年次別に比べてみると,昭和40年頃までわずか10%前後だったのが,50年を境に急にはね上がり,55年には20%を越え,60年には30%に近づいてしまった。45〜49歳の男子未婚率は5%を越えていないから,晩婚傾向が伸び始めているということはいえるかも知れない。その中には確信的な「結婚拒否型」もあるだろうし,DINKS(ダブルインカムノーキッズ)なども含まれるかも知れない。

原著

無心体の病理学的検討

著者: 有澤正義 ,   金井利仁 ,   中山雅弘 ,   今井史郎 ,   末原則幸 ,   近藤国男 ,   北村幸太郎

ページ範囲:P.611 - P.618

 当センターでの無心体の頻度は約14,000分娩に3例(0.02%)であり,一卵性双胎230例に3例(1.3%)であった。当センター病理では,この他に2例の他院よりの剖検依頼もあった。5例の無心体はすべて双胎の1児で,Dasの分類にしたがうと,痕跡頭無心体1例,無頭無心体2例,無形無心体2例であった。無心体は奇形だけでなく臓器の未熟性も合併していた。双胎の無心体でない方の児にも臨床的な未熟が合併しており,この児にも十分な注意が必要であろうということが示唆された。胎盤は全例,一絨毛二羊膜であり2例の不明を除くと全例が動脈—動脈吻合および静脈—静脈吻合が認められた。胎盤の顕微鏡的観察では,未熟絨毛,異形絨毛,絨毛内出血が認められた。臍帯血管の異常としては高率の単一臍帯静脈の合併が報告されているが,今回も同様の結果であった。さらに,今回は無心体の臍帯静脈の筋層は未発達を所見としてとらえた。これが血流が他の児の循環に頼っているためなのか,低酸素のためなのか,奇形のためなのか,原因については今後の検討を要する。

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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今月の臨床 妊娠初期の経過異常とその対処―流産・異所性妊娠・絨毛性疾患の診断と治療

76巻1号(2022年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科医が知っておきたい臨床遺伝学のすべて

75巻12号(2021年12月発行)

今月の臨床 プレコンセプションケアにどう取り組むか―いつ,誰に,何をする?

75巻11号(2021年11月発行)

今月の臨床 月経異常に対するホルモン療法を極める!―最新エビデンスと処方の実際

75巻10号(2021年10月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅱ)―分娩時・産褥期の処置・手術

75巻9号(2021年9月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅰ)―妊娠中の処置・手術

75巻8号(2021年8月発行)

今月の臨床 エキスパートに聞く 耐性菌と院内感染―産婦人科医に必要な基礎知識

75巻7号(2021年7月発行)

今月の臨床 専攻医必携! 術中・術後トラブル対処法―予期せぬ合併症で慌てないために

75巻6号(2021年6月発行)

今月の臨床 大規模災害時の周産期医療―災害に負けない準備と対応

75巻5号(2021年5月発行)

今月の臨床 頸管熟化と子宮収縮の徹底理解!―安全な分娩誘発・計画分娩のために

75巻4号(2021年4月発行)

増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために

75巻3号(2021年4月発行)

今月の臨床 女性のライフステージごとのホルモン療法―この1冊ですべてを網羅する

75巻2号(2021年3月発行)

今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?

75巻1号(2021年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 生殖医療の基礎知識アップデート―患者説明に役立つ最新エビデンス・最新データ

74巻12号(2020年12月発行)

今月の臨床 着床環境の改善はどこまで可能か?―エキスパートに聞く最新研究と具体的対処法

74巻11号(2020年11月発行)

今月の臨床 論文作成の戦略―アクセプトを勝ちとるために

74巻10号(2020年10月発行)

今月の臨床 胎盤・臍帯・羊水異常の徹底理解―病態から診断・治療まで

74巻9号(2020年9月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅱ)―母体合併症の影響は? 新生児スクリーニングはどうする?

74巻8号(2020年8月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅰ)―どんなときに小児科の応援を呼ぶ?

74巻7号(2020年7月発行)

今月の臨床 若年女性診療の「こんなとき」どうする?―多彩でデリケートな健康課題への処方箋

74巻6号(2020年6月発行)

今月の臨床 外来でみる子宮内膜症診療―患者特性に応じた管理・投薬のコツ

74巻5号(2020年5月発行)

今月の臨床 エコチル調査から見えてきた周産期の新たなリスク要因

74巻4号(2020年4月発行)

増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル

74巻3号(2020年4月発行)

今月の臨床 徹底解説! 卵巣がんの最新治療―複雑化する治療を整理する

74巻2号(2020年3月発行)

今月の臨床 はじめての情報検索―知りたいことの探し方・最新データの活かし方

74巻1号(2020年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 周産期超音波検査バイブル―エキスパートに学ぶ技術と知識のエッセンス

73巻12号(2019年12月発行)

今月の臨床 産婦人科領域で話題の新技術―時代の潮流に乗り遅れないための羅針盤

73巻11号(2019年11月発行)

今月の臨床 基本手術手技の習得・指導ガイダンス―専攻医修了要件をどのように満たすか?〈特別付録web動画〉

73巻10号(2019年10月発行)

今月の臨床 進化する子宮筋腫診療―診断から最新治療・合併症まで

73巻9号(2019年9月発行)

今月の臨床 産科危機的出血のベストマネジメント―知っておくべき最新の対応策

73巻8号(2019年8月発行)

今月の臨床 産婦人科で漢方を使いこなす!―漢方診療の新しい潮流をふまえて

73巻7号(2019年7月発行)

今月の臨床 卵巣刺激・排卵誘発のすべて―どんな症例に,どのように行うのか

73巻6号(2019年6月発行)

今月の臨床 多胎管理のここがポイント―TTTSとその周辺

73巻5号(2019年5月発行)

今月の臨床 妊婦の腫瘍性疾患の管理―見つけたらどう対応するか

73巻4号(2019年4月発行)

増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル

73巻3号(2019年4月発行)

今月の臨床 いまさら聞けない 体外受精法と胚培養の基礎知識

73巻2号(2019年3月発行)

今月の臨床 NIPT新時代の幕開け―検査の実際と将来展望

73巻1号(2019年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて

72巻12号(2018年12月発行)

今月の臨床 女性のアンチエイジング─老化のメカニズムから予防・対処法まで

72巻11号(2018年11月発行)

今月の臨床 男性不妊アップデート─ARTをする前に知っておきたい基礎知識

72巻10号(2018年10月発行)

今月の臨床 糖代謝異常合併妊娠のベストマネジメント─成因から管理法,母児の予後まで

72巻9号(2018年9月発行)

今月の臨床 症例検討会で突っ込まれないための“実践的”婦人科画像の読み方

72巻8号(2018年8月発行)

今月の臨床 スペシャリストに聞く 産婦人科でのアレルギー対応法

72巻7号(2018年7月発行)

今月の臨床 完全マスター! 妊娠高血圧症候群─PIHからHDPへ

72巻6号(2018年6月発行)

今月の臨床 がん免疫療法の新展開─「知らない」ではすまない今のトレンド

72巻5号(2018年5月発行)

今月の臨床 精子・卵子保存法の現在─「産む」選択肢をあきらめないために

72巻4号(2018年4月発行)

増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック!

72巻3号(2018年4月発行)

今月の臨床 ここが知りたい! 早産の予知・予防の最前線

72巻2号(2018年3月発行)

今月の臨床 ホルモン補充療法ベストプラクティス─いつから始める? いつまで続ける? 何に注意する?

72巻1号(2018年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科感染症の診断・管理─その秘訣とピットフォール

71巻12号(2017年12月発行)

今月の臨床 あなたと患者を守る! 産婦人科診療に必要な法律・訴訟の知識

71巻11号(2017年11月発行)

今月の臨床 遺伝子診療の最前線─着床前,胎児から婦人科がんまで

71巻10号(2017年10月発行)

今月の臨床 最新! 婦人科がん薬物療法─化学療法薬から分子標的薬・免疫療法薬まで

71巻9号(2017年9月発行)

今月の臨床 着床不全・流産をいかに防ぐか─PGS時代の不妊・不育症診療ストラテジー

71巻8号(2017年8月発行)

今月の臨床 「産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017」の新規項目と改正点

71巻7号(2017年7月発行)

今月の臨床 若年女性のスポーツ障害へのトータルヘルスケア─こんなときどうする?

71巻6号(2017年6月発行)

今月の臨床 周産期メンタルヘルスケアの最前線─ハイリスク妊産婦管理加算を見据えた対応をめざして

71巻5号(2017年5月発行)

今月の臨床 万能幹細胞・幹細胞とゲノム編集─再生医療の進歩が医療を変える

71巻4号(2017年4月発行)

増刊号 産婦人科画像診断トレーニング─この所見をどう読むか?

71巻3号(2017年4月発行)

今月の臨床 婦人科がん低侵襲治療の現状と展望〈特別付録web動画〉

71巻2号(2017年3月発行)

今月の臨床 産科麻酔パーフェクトガイド

71巻1号(2017年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 性ステロイドホルモン研究の最前線と臨床応用

69巻12号(2015年12月発行)

今月の臨床 婦人科がん診療を支えるトータルマネジメント─各領域のエキスパートに聞く

69巻11号(2015年11月発行)

今月の臨床 婦人科腹腔鏡手術の進歩と“落とし穴”

69巻10号(2015年10月発行)

今月の臨床 婦人科疾患の妊娠・産褥期マネジメント

69巻9号(2015年9月発行)

今月の臨床 がん妊孕性温存治療の適応と注意点─腫瘍学と生殖医学の接点

69巻8号(2015年8月発行)

今月の臨床 体外受精治療の行方─問題点と将来展望

69巻7号(2015年7月発行)

今月の臨床 専攻医必読─基礎から学ぶ周産期超音波診断のポイント

69巻6号(2015年6月発行)

今月の臨床 産婦人科医必読─乳がん予防と検診Up to date

69巻5号(2015年5月発行)

今月の臨床 月経異常・不妊症の診断力を磨く

69巻4号(2015年4月発行)

増刊号 妊婦健診のすべて─週数別・大事なことを見逃さないためのチェックポイント

69巻3号(2015年4月発行)

今月の臨床 早産の予知・予防の新たな展開

69巻2号(2015年3月発行)

今月の臨床 総合診療における産婦人科医の役割─あらゆるライフステージにある女性へのヘルスケア

69巻1号(2015年1月発行)

今月の臨床 ゲノム時代の婦人科がん診療を展望する─がんの個性に応じたpersonalizationへの道

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