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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科45巻5号

1991年05月発行

今月の臨床 更年期障害

治療

29.骨粗鬆症の予防

著者: 多賀理吉1

所属機関: 1横浜市立大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.588 - P.590

文献概要

 平均寿命の延長,高齢化社会の到来により,中高年婦人の健康管理,primary careが我々産婦人科医の果たす役割りの1つとして重要なものとなってきた。このような背景の中で骨粗鬆症は,閉経後婦人のquality of lifeを脅かす重要な疾患と考えることができる。一般に,疾病は治療よりも予防の方が大切であることは言うまでもないが,特に骨粗鬆症においてはこのことが特に強調されなければならないであろう。骨粗鬆症はprogressiveな疾患であり,ひとたび骨量が減少するとこれを治療により増量させることは現時点ではきわめて困難であるからである。
 図1は婦人における年齢別の骨量の変化を示したものである。30歳代に骨量は最大(最大骨量,peak bone mass)に達し,その後は徐々に減少し,閉経後は減少度が加速される。従って,骨粗鬆症の予防にりいて考察する上で重要なことは,閉経前にいかにして骨量を大きく獲得しておくかということと,その後の減少率のスピードにいかにブレーキをかけてコントロールするかということである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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