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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科45巻6号

1991年06月発行

雑誌目次

今月の臨床 今日の癌検診 子宮頸癌

1.頸癌検診の実際

著者: 矢嶋聰

ページ範囲:P.632 - P.633

 わが国で子宮頸癌の検診が始められたのは昭和37年頃である。
 その後約20年間を経た昭和58年からは,老健法の中にこの検診が取り込まれることになる。つまり,子宮頸癌検診が国の保健事業のひとつとして行われるようになったのである。

2.若年子宮頸癌

著者: 岩成治 ,   北尾学

ページ範囲:P.634 - P.635

 若年子宮頸癌の定義(39歳,35歳または29歳以下)はまだ定まっていないが,子宮頸癌に対して妊孕性・卵巣機能の保存療法が必要な立場から,39歳以下を若年子宮頸癌とした。しかし老人保健法で検診の補助のある30歳以上と,29歳以下は区別して検討する必要がある。また若年子宮頸癌は妊孕性・卵巣機能の保存療法が必要なことから,現段階では円錐切除で完治(当科では早期若年子宮頸癌に対してCO2laser円錐切除による妊孕性温存療法を施行している)できる早期癌(上皮内癌)で発見する必要がある。以上の考えを元に当科の成績と文献的考察をふまえ,若年子宮頸癌を検診の立場から解説した。

3.高齢者の頸癌—検診の立場から

著者: 石田禮載

ページ範囲:P.636 - P.638

 有数の長寿国となり,高齢化社会が現実のものと成りつつある現在,高齢婦人の頸癌について,検診の立場からその問題点に言及する。

4.頸部腺癌を見逃さないために

著者: 工藤隆一

ページ範囲:P.640 - P.642

 子宮頸部腺癌を的確に診断するために考慮しなければならない事項として,その発生部位が扁平上皮癌に比し,頸管の子宮内膜方向の比較的高い位置であることと初期の腺癌は深部の頸管腺に発生する症例があることがあげられる。
 実際の診断にあたっては細胞の採取法,細胞診断,生検組織採取法,組織診断などのそれぞれにおける留意点がある。従って,ここではこれらの事項について要点のみ述べる。

5.HPV陽性者の取扱い

著者: 佐藤信二

ページ範囲:P.643 - P.645

 子宮頸癌の組織発生および自然歴については,従来より前癌病変(境界病変)とされる異形成(軽度・中等度・高度)および上皮内癌を経て浸潤癌に至ると説明されてきた。一方,近年の分子生物学の進歩により,ヒトパピローマウイルス(HPV)と子宮頸癌およびその前癌病変との密接な関連が知られるようになり,子宮頸癌の組織発生におけるHPVの関与は無視できない事柄となっている。
 しかし,HPV陽性と診断された症例をいかに取り扱い,現行の癌検診体制に組み込んでいくべきか問題点も多い。本稿ではHPV感染診断法の実際と現時点におけるHPV陽性者の取り扱いにつき述べる。

6.細胞診と組織診の不一致例の取扱い

著者: 西田正人 ,   鈴村博一

ページ範囲:P.646 - P.648

 細胞診と組織診の不一致は,日常臨床の場でしばしば経験されるが,結果的にどちらか片方が陽性(すなわち癌),片方が陰性(すなわちdysplasiaも除いた非癌)ということはめったにない。したがって,癌と非癌の対立となった場合には,癌と出た結果を尊重して検索を進めることがあくまでも基本である。
 しかし,その最終結果が判明した後に不一致の理由を考え直してみると,原因が明らかになる場合もあれば,どうしても原因が分からない場合もあって,単純な図式では現せないことも多い。

7.Dysplasia異形成

著者: 長谷川壽彦

ページ範囲:P.650 - P.651

 子宮頸癌検診における異形成(Dysplasia)の取り扱いは,検診が開始された頃とは多少異なる傾向にあるので,異形成の検診における今日的意義を含めて,検診時の注意事項や意味付けを述べたい。

8.子宮頸癌の疫学

著者: 中桐善康 ,   半田充 ,   大村裕一 ,   奥田博之 ,   関場香

ページ範囲:P.652 - P.655

 子宮頸癌は近年漸減傾向にあるが依然として女性性器癌のうちでは最もその頻度は高い。そこで,その子宮頸癌を疫学の面より検討してみる。

子宮体癌

9.体癌細胞診の問題点—診断のポイント

著者: 井上芳樹

ページ範囲:P.656 - P.657

 子宮体癌の診断法には細胞診,組織診,子宮鏡診などがあるが,そのうちでも細胞診はその手技の簡単なこと,患者に与える苦痛の少ないことなど体癌のスクリーニング検査として利点があり,老健法ではそのスクリーニングの手段として内膜細胞診を行うことになっている。しかしながら,体癌における内膜細胞診の正診率は90%前後との報告が多く,頸癌における頸部擦過細胞診ほど正診率は高くないといわれている。この理由として内膜細胞を100%確実に採取しうる内膜細胞採取法がないこと,細胞診上体癌細胞の診断基準が十分整理されていないことなどがあげられる。今回は細胞採取を行うにあたっての注意点,さらには細胞診断をする上での問題点および細胞診の結果を正確に理解する上での注意点について述べる。

10.体癌組織診の問題点—診断のポイント

著者: 岩崎秀昭 ,   稲葉憲之 ,   深澤一雄 ,   関谷宗英 ,   高見沢裕吉

ページ範囲:P.658 - P.660

 近年,わが国における体癌の発生は増加傾向にある。この傾向をふまえて,1987年には老人保健法第二次5カ年計画がスタートし,従来の頸癌検診に加えて,体癌の検診が高危険群に対して行われるようになった。すなわち内膜細胞診にてスクリーニングを行い,細胞診疑陽性,陽性症例に内膜組織診を,施設によってはヒステロスコープ(子宮鏡)を施行している。今回,体癌の確定診断となる内膜組織診の問題点を中心に述べる。

11.若年者の体癌検診

著者: 上坊敏子 ,   大河原聡 ,   蔵本博行 ,   西島正博

ページ範囲:P.662 - P.664

 近年,子宮体癌は急増しているとはいうものの,体癌は50歳台,閉経後の疾患という認識が強く,また老健法における体癌検診もこのような症例を対象にしており,49歳以下の若年者の体癌検診はあまり注目を浴びていないのが現状であろう。しかし,体癌全体の増加に伴って,49歳以下の体癌,またその前癌状態と考えられている1)子宮内膜増殖症の増加するであろうことは十分予測できるところである。このような若年体癌の臨床的特徴に関して検討し,体癌検診の適応について考察する。

12.精密検診—セルブロック法,ヒステロスコピー,CT

著者: 伊藤良彌 ,   大村峯夫

ページ範囲:P.665 - P.667

 東京都がん検診センターは老人保健法による体癌検診実施以来,受診者の増加とともに体癌発見数も上昇し,1988年は頸癌数8に対し体癌数が9(体癌比:52.9%),1989年は頸癌数7に対し,体癌が13(体癌比:65%)と頸癌より体癌の方が多く発見されている。
 東京における癌検診では次第に欧米型の体癌比に近づく傾向を示している(表1)。

13.体癌の保存療法とフォローアップ

著者: 佐藤重美

ページ範囲:P.668 - P.669

 子宮体癌の治療においては手術療法が第一に選択されることは言うまでもない。手術療法の適応とならない進行または再発癌に対しては放射線療法や薬物療法(ホルモン療法や化学療法)が用いられる。さらにこれら薬物療法は治療後の再発予防としても用いられている。
 近年,子宮体癌の増加傾向とともにその臨床病理学的知見も集積され,さらに薬物療法の進歩もあって,若年者の子宮体癌に対しては,妊孕性の温存を企図する保存療法も考慮されるようになってきた。本稿ではこのような子宮や卵巣を温存する治療法とそのフォローアップについて私見を述べる。

14.細胞診と組織診の不一致例の取扱い

著者: 岡島弘幸 ,   飯田萬一

ページ範囲:P.670 - P.672

 私は1980年に癌研附属病院における内膜細胞診について発表して以来,折に触れて内膜細胞診の精度向上に係わってきた。昨今では各施設とも経験の蓄積とともに正診率が向上し内膜癌に関しては安定した診断成績が得られるようになった。しかし内膜増殖症に関しては,客観的診断基準が模索されているもののいずれもまだ満足のいく状態とは言い難い。それは子宮内膜がホルモンの消退によって増殖と剥脱を繰り返すきわめて動的な組織であることからくる難しさと,一般的には10倍から40倍程度の顕微鏡観察の対象としては,内膜細胞は小型な方で異型に伴う偏倚の幅が小さく形態の鑑別が難しいことなどによると考えられる。
 今回内膜細胞診と組織診の不一致例について検討するにあたって,まずわれわれの施設での診断精度の向上について触れ,次に不一致例について具体的に呈示しようと思う。なおわれわれの施設では通常癌研式吸引法を主とし,症例によってはこれにエンドサイト法を併用するようにしている。

15.子宮体癌の疫学

著者: 園田隆彦

ページ範囲:P.673 - P.675

 疫学の定義は疫学者間でも異論が多いが,疫学の目的が疾患の予防であることには異論が少ない。子宮体癌の疫学は「成熟婦人を対象として,子宮体癌の原因を宿主,病因,環境の各方面から包括的に考究し,子宮体癌の予防を図る研究」であると考えられる。その含む問題は多く,解答は困難である。本小論は分析的実験的な疫学ではなく,専ら,記述疫学の立場に立ち,子宮体癌の疫学について,限られた資料をもとに少しく述べたものである。

乳癌

16.ふえつつある乳癌

著者: 松本圭史

ページ範囲:P.676 - P.677

 日本では男・女ともに胃癌が最も多いが,世界的には女性で最も多い癌は乳癌である。欧米諸国では,乳癌が発生率,死亡率ともに女性の癌の第一位を占めるからである。しかし,乳癌発生率の低い日本人,中国人でも,米国に移住して二世,三世になると,乳癌の発生率は欧米なみに上昇する1,2)。以上のことから,乳癌の発生を主に左右するのは遺伝的要因ではなく,食事などの環境要因とそれによって変化する体格であることが分る。近年になって日本婦人の食事・体格などが欧米化し,乳癌は除々に増加をつづけるようになった。そして近い将来には,日本でも乳癌が女性で最も多い癌になろうとしている。ふえつつある日本の乳癌の現状を説明し,将来を考え,その要因をさぐってみよう。

17.乳癌の診断法

著者: 吉田弘一

ページ範囲:P.678 - P.681

 乳癌の初発症状の90%以上は腫瘤といわれ乳癌の診断は“しこり”の診断とその鑑別といっても過言ではない。しかしながら近年腫瘤形成のない前臨床的腫瘍(T0症例)もあり触診だけでは発見不可能である。その場合,乳頭異常分泌,マンモグラフィーの微細石灰化像などがこれら症例診断のきっかけになることがある。本稿では問診,視・触診法を具体的に述べ臨床診断の限界や鑑別診断について述べ,それらに対する各種補助診断法の役割についても触れてみたいと思う。

18.触診法と自己触診の指導法

著者: 永井宏

ページ範囲:P.682 - P.685

 乳癌は表面臓器の疾患であるため,乳癌患者の大部分が乳房の“しこり”を自覚し発見されている。諸家の報告によると,乳癌の80%以上が自己発見といわれている。
 乳房の触診が乳腺疾患診断の最も基本的かつ有力な手段であることは明白である。故に患者に自己検診法を教えて普及を図ることは,乳癌の早期発見と同時に,検診と検診の間に乳癌を発見するいわゆる中間期乳癌発見のために重要である。老人保健法下の乳癌検診が,問診,視診に加えて触診に最重点をおいて実施されている現在,検診の精度を維持するためにも自己検診の普及は不可欠と思われる。

卵巣癌

19.卵巣癌検診のすすめ方

著者: 薬師寺道明

ページ範囲:P.686 - P.688

 最近米国では年間に約20,000人の卵巣癌患者が新患として診断され,そのうち約12,000人が死亡していることが報告されている。この数は全女性癌死亡数の5%にすぎないが,死亡率が極めて高いことから,最も対策を必要とする癌として注目されている。本邦での罹患数は米国などの欧米諸国に比較して少ないが次第に増加していると思われる。現在のところ,年間に約3,500人が罹患し2,200人が死亡していると推定されている。
 卵巣癌の死亡率が高いのは,診断時すでに進行した状態で発見されることに他ならない。従って,進行癌に対する有効な手段がない現状では,早期癌発見のための努力を行わなければならないことは言うまでもない。

20.画像診断によるスクリーニング

著者: 落合和徳 ,   渡辺明彦

ページ範囲:P.689 - P.693

 近年種々の治療法の導入により初期卵巣癌の予後改善には目ざましいものがある。しかし早期発見を可能とするスクリーニング法が未だ確立されていないため診断時には進行例となっている症例も少なくないのは周知の通りである。同じ婦人科癌である子宮頸癌がスクリーニングとしての,細胞診,組織診の確立により劇的な予後改善を果たしたのに対し,卵巣癌では悪性度診断の決め手となる病理組織診を術前に施行するには困難なこともあり,現時点では内診,画像診断,腫瘍マーカーなどによる総合的な判定にたよらざるを得ない。
 現在,卵巣癌の無症候者に対するスクリーニング法としては検診における内診以外には,複数の腫瘍マーカーを組み合わせたcombination assayがあり,簡便さ,侵襲度の低さでは極めて有用である。しかし特異性,感度や正診率の点,さらには経済的にも現段階ではスクリーニングとして多くの人に用いるには問題がある。

21.腫瘍マーカーによるスクリーニング

著者: 稲葉憲之 ,   深沢一雄 ,   岡嶋祐子 ,   岩崎秀昭 ,   高見澤裕吉

ページ範囲:P.694 - P.697

 卵巣は骨盤内にあり,直達不可のいわゆるsilent organであるため,子宮頸癌や子宮体癌あるいは乳癌のように比較的容易に「細胞診」や「組織診」を行うという訳にはいかない。それ故,また一方では卵巣癌が近年増加しつつある傾向ともあいまって腫瘍マーカー(以下マーカーと略)にかける期待には大なるものがあった。現状は如何であろうか。術後再発の早期発見,化学療法のモニターリングなどには極めて貢献著しいものが見られるが,早期卵巣癌の初期診断,スクリーニングという観点からはむしろその「限界」が明らかにされつつあると言っても過言ではない。
 さて,マーカーを用いた卵巣癌のスクリーニングであるが,その意味するところは子宮頸癌における細胞診のように「一次検診」として捉えるのが本筋であろう。しかしながら,卵巣癌は他の婦人科悪性腫瘍とは異なり,「ハイリスク群」の設定が困難である。全年齢層に渡って,しかもある一定期間をおいてマーカーを測定し,「診断効率」をプロスペクティブに検討できれば理想的であるが,癌発症率が7.9人(対10万人,千葉県,平成2年度),また医療費総額が20兆円を超えようとしている「現実」を考えると,cost efficiencyの面より実現困難である。従って,本稿で述べる成績は何らかの理由で婦人科外来を訪れ,通常は内診・超音波検査などで付属器部位に明らかな「異常」が認められ,他の診断法,あるいは手術によって確定診断が得られた症例や,「良性・悪性の鑑別」といった「二次検診」的な目的でマーカーが使用された症例を対象としており,本来の「(一次検診的)スクリーニング」という観点からは厳密には若干異なることを付記したい。

22.CT,MRIによる悪性度の判定

著者: 水野一夫 ,   太田正博

ページ範囲:P.698 - P.699

 卵巣癌のスクリーニングのうち,ここでは画像診断の中のCTおよびMRIについて述べる。ところで,CTおよびMRIなどの検査法は,コストパーホーマンスが特異的で,他のスクリーニング方法とは異なる。この検査の対象となる患者は,内診,腫瘍マーカー,超音波断層検査などがすでに行われて,卵巣癌が強く疑われている患者であることが多い。従って,ここでは,CT,MRIによる腫瘍の良性,悪性の診断ではなく,腫瘍の進展状況の診断を中心に述べることとする。

23.卵巣癌の細胞診断

著者: 柏村正道 ,   柏村賀子

ページ範囲:P.700 - P.702

 卵巣癌の細胞診には,腟細胞診,腹水細胞診,腫瘍捺印細胞診などがあるが,それぞれの細胞診断の目的は異なっている。腟細胞診では,主としてホルモン活性のある卵巣癌の発見を目的としており,その応用範囲は限られているが,最近では通常の上皮性悪性腫瘍においてもエストローゲン活性の上昇が知られており無視できない領域であろう。腹水細胞診または腹腔内洗浄細胞診は,卵巣癌の進行期ひいては予後に大きく関連し,卵巣癌の細胞診の中で最も重要な分野である。腫瘍捺印細胞診は,術中迅速病理診断の代用として応用されているが,その診断には熟練を要し,一般的には行われていない。ここでは代表的な卵巣癌の腹水細胞診における形態的特徴について述べる。

24.卵巣癌の疫学

著者: 宇田川康博 ,   塚崎克己 ,   野澤志朗

ページ範囲:P.703 - P.706

 卵巣癌は,発生臓器が解剖学的に非直達的位置に存在すること,初期症状に乏しいこと,発生する腫瘍が多種多様で,しかもあらゆる年齢層に亘ることなどの理由から,画像診断や腫瘍マーカーなどの診断技術の飛躍的進歩にもかかわらず早期診断が困難であり,初期癌(Ⅰ期)で発見される頻度はおおよそ25%にすぎない。また,その治療には近年cisplatinを含むregimenが導入され,高い奏効率が得られるようになったものの,必ずしも長期予後の改善には反映されておらず,婦人科悪性腫瘍の中では最も予後不良の疾患とされている。
 一方,本邦における卵巣癌の罹患率は,平均寿命の延長や食習慣を始めとする生活様式の欧米化など,社会環境の変遷に伴って年々増加傾向にあり,その発生には環境因子や遺伝因子などの疫学的要因の関与が強く示唆されている。

外陰癌

25.外陰の前癌病変とその取扱い

著者: 山邊徹

ページ範囲:P.708 - P.709

 外陰のいわゆる前癌病変として,かつて共通的に取り上げられていたのは,白斑症ないし異形成,Bowen病,表皮内癌およびPaget病であり,そのほか硬化性萎縮性苔癬,外陰萎縮症や尖圭コンジローマについても論じられてきた。しかしながら,実際のfollow-up studyでは,白斑症の長期間の観察でも癌進展例は5%以下とされ,しかも異形成を伴う例のみが注意を要するというのが今日における一致した見解である。過去において硬化性萎縮性苔癬や外陰萎縮症からの癌化とされた例も,後述の異形成を伴う混合型ジストロフィーであったとみなされる。また尖圭コンジローマについては,発生要因であるHPV(ヒトパピローマ・ウイルス)の型からみて,初期の疣状癌と混同されていたためと考えられる。

26.外陰癌細胞診の特徴

著者: 上田外幸

ページ範囲:P.710 - P.712

 外陰癌は比較的稀で,婦人科悪性腫瘍の3〜5%を占めるとされているが,高齢者に好発することから,今後の高齢化傾向に従って重要な疾患になるものと考えられる。組織学的には扁平上皮癌が大部分を占め,ほかに基底細胞癌,悪性黒色腫,腺癌,バルトリン腺腫瘍などが知られているが,現在用いられている世界保健機構(WHO)分類は近く改訂される機運にある。なお,ボーエン病およびページェット病を含む上皮内腫瘍については1986年に修正されたISSVD分類1)(Interna—tional Society for the Study of Vulvar Disease)が現在用いられている。
 外陰癌の擦過細胞診には診断的価値の認められることも多いが,子宮頸癌におけるほど重要視されていないのが現状である。その理由として,外陰癌は可視領域に発生して肉眼的に診断可能なことが多いこと,組織検査が容易であること,角化層が厚く表層の痂皮や壊死物質などを除去した後に強く擦過するなどの工夫によっても適切な細胞採取がしばしば困難であることなどが挙げられている。

老健法

27.老人保健法と子宮癌検診

著者: 金沢浩二 ,   笹川重男 ,   宮川糧平

ページ範囲:P.713 - P.715

 がんは3大成人病の中でも最も重大な存在となり,その早期発見を目的とする検診体制の確立が望まれている。婦人科癌についてみると,わが国の子宮がん検診は,既に20数年前から,いくつかの地域で散発的に,また一部の地域では先駆的な集団検診として啓蒙的に行われていた。また,日産婦学会および日母でもそれぞれの立場から,検討と対応がなされてきたところである。しかし,今日の子宮がん検診事業の急速なひろがりに大きなインパクトを与えたものは,老人保健法の施行であった。すなわち,従来は単に政令による国の補助金事業として,主として都道府県単位で実施されてきた子宮がん検診が,国の正式な事業として実施されることになった。

28.老人保健法による乳癌検診

著者: 森本忠興

ページ範囲:P.716 - P.718

 わが国における乳癌は増加傾向を示し,2000年には全国の女性乳癌の推定罹患者数が2万4,000余名に達し,女性の癌罹患数のなかで第1位を占めるものと予測されている。このような動向のもと,わが国では1987年から老人保健法による保健事業第2次5カ年計画で,視・触診法による乳癌検診が健康診査の一環として導入された1)。しかし,この検診には当初から問題点もみられ,平成4年度からスタートする第3次計画では見直しが検討されている。本稿では老健法による検診の現状と問題点などを述べたい。

カラーグラフ 経頸管的切除術・6

子宮内膜破壊術 Endometrial Ablation

著者: 林保良 ,   岩田嘉行

ページ範囲:P.628 - P.629

 高度の過多月経は本人にとって多大な苦痛であるばかりでなく鉄欠乏性貧血を誘発し,薬物治療が奏効しなければ輸血や子宮全摘を余儀なくされることもある.われわれはレゼクトスコープのローラループ(図1)を用いて子宮内膜を部分的または全面的に破壊することにより,月経の量減少もしくは停止をおこさせ症状の改善をはかる方法を試みている.以下にその2種類の方法による治療例を紹介する.

Current Clinic

分娩前胎児管理試験としてのバイオフィジカルプロファイル変法(modified BPP,MBP)の有用性

著者: 武久徹

ページ範囲:P.719 - P.728

 分娩前胎児死亡率を低下させるための検査が生化学的検査から超音波診断および胎児心拍数モニターを使った検査に変わり,分娩前胎児死亡率も低下してきた。最近.日本でもNSTおよび羊水量推定の組み合わせによる分娩前胎児管理試験が使用されるようになったが,米国における普及に比べると,未だ極めて少数の施設でしか行われていない。他の分娩前胎児管理試験としてcontraction stress test(CST)およびbiophysical profile(BPP)があり,主にnon-reactive NSTのbackup testとして利用されている。日本ではnon—reactive NSTの次に行うbackup testの方法,分娩前胎児管理試験の開始時期などで諸外国との違いが見られる。そこで分娩前胎児管理試験の開始時期,backup testの問題点などを検討し,当院での3年間の成績と比較し,modified biophysical profile(MBP)の有用性について解説した。

New Sexology

男に未来はあるか

著者: 大島清

ページ範囲:P.730 - P.731

 仕事が終わって何となく家に帰りたくない,と思っているサラリーマンが10人に3人はいるらしい。ある生命保険会社が500人に聞いたアンケート調査の結果である。
 帰りたくない理由のベストスリーは,「一人の時間が欲しい」,「仕事のストレスを家に持ち帰りたくない」,「妻のグチやオシャベリがうるさい」。何とも哀れな男たちよと叫びたくなる。

原著

子宮頸癌関連病変におけるHPV 16型,18型後期遺伝子発現の臨床的意義

著者: 永井宣隆 ,   藤本英夫 ,   谷本博利 ,   木岡寛雅

ページ範囲:P.733 - P.737

 子宮頸癌と関連深いHPV 16型,18型の後期遺伝子L1/L2発現の有無を予宮頸部異形成症例を対象にbiotin標識HPV L1/L2 RNA probe(antisense,sense)によるin situ hybridization法より検討した。その結果,16型または18型DNA陽性例でL1/L2 mRNA陽性例は,L1/L2 mRNAがkoilocyte,異型細胞の細胞質と核に検出された。また,平均15ヵ月間の追跡調査よりHPV high risk群でもLl/L2 mRNAの検出された症例は異形成病変の消失もしくは存続例が多かった。以上より,HPV 16型,18型後期遺伝子発現の検討は臨床的に子宮頸部異形成の経過判定に重要な所見の一つと思えた。

妊婦血漿中のADPならびにPAF分解活性

著者: 飯岡秀晃 ,   赤田忍 ,   久永浩靖 ,   森山郁子 ,   一條元彦

ページ範囲:P.739 - P.742

 血液中のADP,およびPAFの分解活性の妊娠中の変化を胎盤機能との関係を含めて検討した。
 1.血漿中のADP分解活性は,妊娠時は,非妊娠時より増加しており,また,妊娠経過とともにADP分解活性の増加を認め,妊娠満期では,非妊娠時の約2倍の値を示した。
 2.血漿中のPAF分解活性は,妊娠時は,非妊娠時に比し,やや低下しており,妊娠経過とともに減少する傾向を認めた。
 3.胎盤絨毛組織培養上清にはADP分解活性が存在することが判明した。一方,胎盤絨毛組織培養上清には,PAF分解活性が存在しないことが示された。
 妊娠経過とともに血漿中のADP分解活性は増加することが判明した。この妊娠血漿中に増加するADP分解活性の由来としては,胎盤絨毛組織培養上清にADP分解活性が出現することにより,胎盤が関与していることが示された。

症例

出生前に胸腹結合体の診断を下し,帝王切開にて生児を得た症例

著者: 渡辺清彦 ,   高梨子篤浩 ,   小沼利安 ,   橘文紀 ,   赤沼直也 ,   平井滋 ,   川崎幸彦 ,   遠藤力 ,   佐藤章

ページ範囲:P.743 - P.746

 最近我々は胸腹結合体を出生前に診断し,生児を得た症例を経験した。症例は,28歳の1妊1産婦。妊娠38週4日で超音波検査をしたところ胸部が連続しており,胸腹結合体と診断され,翌日,帝王切開にて5,022gの胸腹結合体の女児を生産した。二重奇形の発生頻度はきわめて少なく,Zangenmeisterによると35,000例中2例と報告されている。
 妊娠中に二重奇形を診断するには超音波診断法が有力な検査法となっているが,これらの予後は,大部分は不良とされている。本例は現在,他院NICUで管理中であるが双児が心臓を共有し分離手術は困難と診断されている。
 以上,今回我々は胸腹結合体の一例を経験したので妊娠後期に診断される胎児奇形のカウンセリソグに対する考究を添え,報告する。

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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今月の臨床 エキスパートに聞く 耐性菌と院内感染―産婦人科医に必要な基礎知識

75巻7号(2021年7月発行)

今月の臨床 専攻医必携! 術中・術後トラブル対処法―予期せぬ合併症で慌てないために

75巻6号(2021年6月発行)

今月の臨床 大規模災害時の周産期医療―災害に負けない準備と対応

75巻5号(2021年5月発行)

今月の臨床 頸管熟化と子宮収縮の徹底理解!―安全な分娩誘発・計画分娩のために

75巻4号(2021年4月発行)

増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために

75巻3号(2021年4月発行)

今月の臨床 女性のライフステージごとのホルモン療法―この1冊ですべてを網羅する

75巻2号(2021年3月発行)

今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?

75巻1号(2021年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 生殖医療の基礎知識アップデート―患者説明に役立つ最新エビデンス・最新データ

74巻12号(2020年12月発行)

今月の臨床 着床環境の改善はどこまで可能か?―エキスパートに聞く最新研究と具体的対処法

74巻11号(2020年11月発行)

今月の臨床 論文作成の戦略―アクセプトを勝ちとるために

74巻10号(2020年10月発行)

今月の臨床 胎盤・臍帯・羊水異常の徹底理解―病態から診断・治療まで

74巻9号(2020年9月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅱ)―母体合併症の影響は? 新生児スクリーニングはどうする?

74巻8号(2020年8月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅰ)―どんなときに小児科の応援を呼ぶ?

74巻7号(2020年7月発行)

今月の臨床 若年女性診療の「こんなとき」どうする?―多彩でデリケートな健康課題への処方箋

74巻6号(2020年6月発行)

今月の臨床 外来でみる子宮内膜症診療―患者特性に応じた管理・投薬のコツ

74巻5号(2020年5月発行)

今月の臨床 エコチル調査から見えてきた周産期の新たなリスク要因

74巻4号(2020年4月発行)

増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル

74巻3号(2020年4月発行)

今月の臨床 徹底解説! 卵巣がんの最新治療―複雑化する治療を整理する

74巻2号(2020年3月発行)

今月の臨床 はじめての情報検索―知りたいことの探し方・最新データの活かし方

74巻1号(2020年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 周産期超音波検査バイブル―エキスパートに学ぶ技術と知識のエッセンス

73巻12号(2019年12月発行)

今月の臨床 産婦人科領域で話題の新技術―時代の潮流に乗り遅れないための羅針盤

73巻11号(2019年11月発行)

今月の臨床 基本手術手技の習得・指導ガイダンス―専攻医修了要件をどのように満たすか?〈特別付録web動画〉

73巻10号(2019年10月発行)

今月の臨床 進化する子宮筋腫診療―診断から最新治療・合併症まで

73巻9号(2019年9月発行)

今月の臨床 産科危機的出血のベストマネジメント―知っておくべき最新の対応策

73巻8号(2019年8月発行)

今月の臨床 産婦人科で漢方を使いこなす!―漢方診療の新しい潮流をふまえて

73巻7号(2019年7月発行)

今月の臨床 卵巣刺激・排卵誘発のすべて―どんな症例に,どのように行うのか

73巻6号(2019年6月発行)

今月の臨床 多胎管理のここがポイント―TTTSとその周辺

73巻5号(2019年5月発行)

今月の臨床 妊婦の腫瘍性疾患の管理―見つけたらどう対応するか

73巻4号(2019年4月発行)

増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル

73巻3号(2019年4月発行)

今月の臨床 いまさら聞けない 体外受精法と胚培養の基礎知識

73巻2号(2019年3月発行)

今月の臨床 NIPT新時代の幕開け―検査の実際と将来展望

73巻1号(2019年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて

72巻12号(2018年12月発行)

今月の臨床 女性のアンチエイジング─老化のメカニズムから予防・対処法まで

72巻11号(2018年11月発行)

今月の臨床 男性不妊アップデート─ARTをする前に知っておきたい基礎知識

72巻10号(2018年10月発行)

今月の臨床 糖代謝異常合併妊娠のベストマネジメント─成因から管理法,母児の予後まで

72巻9号(2018年9月発行)

今月の臨床 症例検討会で突っ込まれないための“実践的”婦人科画像の読み方

72巻8号(2018年8月発行)

今月の臨床 スペシャリストに聞く 産婦人科でのアレルギー対応法

72巻7号(2018年7月発行)

今月の臨床 完全マスター! 妊娠高血圧症候群─PIHからHDPへ

72巻6号(2018年6月発行)

今月の臨床 がん免疫療法の新展開─「知らない」ではすまない今のトレンド

72巻5号(2018年5月発行)

今月の臨床 精子・卵子保存法の現在─「産む」選択肢をあきらめないために

72巻4号(2018年4月発行)

増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック!

72巻3号(2018年4月発行)

今月の臨床 ここが知りたい! 早産の予知・予防の最前線

72巻2号(2018年3月発行)

今月の臨床 ホルモン補充療法ベストプラクティス─いつから始める? いつまで続ける? 何に注意する?

72巻1号(2018年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科感染症の診断・管理─その秘訣とピットフォール

71巻12号(2017年12月発行)

今月の臨床 あなたと患者を守る! 産婦人科診療に必要な法律・訴訟の知識

71巻11号(2017年11月発行)

今月の臨床 遺伝子診療の最前線─着床前,胎児から婦人科がんまで

71巻10号(2017年10月発行)

今月の臨床 最新! 婦人科がん薬物療法─化学療法薬から分子標的薬・免疫療法薬まで

71巻9号(2017年9月発行)

今月の臨床 着床不全・流産をいかに防ぐか─PGS時代の不妊・不育症診療ストラテジー

71巻8号(2017年8月発行)

今月の臨床 「産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017」の新規項目と改正点

71巻7号(2017年7月発行)

今月の臨床 若年女性のスポーツ障害へのトータルヘルスケア─こんなときどうする?

71巻6号(2017年6月発行)

今月の臨床 周産期メンタルヘルスケアの最前線─ハイリスク妊産婦管理加算を見据えた対応をめざして

71巻5号(2017年5月発行)

今月の臨床 万能幹細胞・幹細胞とゲノム編集─再生医療の進歩が医療を変える

71巻4号(2017年4月発行)

増刊号 産婦人科画像診断トレーニング─この所見をどう読むか?

71巻3号(2017年4月発行)

今月の臨床 婦人科がん低侵襲治療の現状と展望〈特別付録web動画〉

71巻2号(2017年3月発行)

今月の臨床 産科麻酔パーフェクトガイド

71巻1号(2017年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 性ステロイドホルモン研究の最前線と臨床応用

69巻12号(2015年12月発行)

今月の臨床 婦人科がん診療を支えるトータルマネジメント─各領域のエキスパートに聞く

69巻11号(2015年11月発行)

今月の臨床 婦人科腹腔鏡手術の進歩と“落とし穴”

69巻10号(2015年10月発行)

今月の臨床 婦人科疾患の妊娠・産褥期マネジメント

69巻9号(2015年9月発行)

今月の臨床 がん妊孕性温存治療の適応と注意点─腫瘍学と生殖医学の接点

69巻8号(2015年8月発行)

今月の臨床 体外受精治療の行方─問題点と将来展望

69巻7号(2015年7月発行)

今月の臨床 専攻医必読─基礎から学ぶ周産期超音波診断のポイント

69巻6号(2015年6月発行)

今月の臨床 産婦人科医必読─乳がん予防と検診Up to date

69巻5号(2015年5月発行)

今月の臨床 月経異常・不妊症の診断力を磨く

69巻4号(2015年4月発行)

増刊号 妊婦健診のすべて─週数別・大事なことを見逃さないためのチェックポイント

69巻3号(2015年4月発行)

今月の臨床 早産の予知・予防の新たな展開

69巻2号(2015年3月発行)

今月の臨床 総合診療における産婦人科医の役割─あらゆるライフステージにある女性へのヘルスケア

69巻1号(2015年1月発行)

今月の臨床 ゲノム時代の婦人科がん診療を展望する─がんの個性に応じたpersonalizationへの道

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