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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科45巻6号

1991年06月発行

文献概要

今月の臨床 今日の癌検診 卵巣癌

23.卵巣癌の細胞診断

著者: 柏村正道1 柏村賀子2

所属機関: 1産業医科大学産婦人科教室 2九州労災院病産婦人科

ページ範囲:P.700 - P.702

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 卵巣癌の細胞診には,腟細胞診,腹水細胞診,腫瘍捺印細胞診などがあるが,それぞれの細胞診断の目的は異なっている。腟細胞診では,主としてホルモン活性のある卵巣癌の発見を目的としており,その応用範囲は限られているが,最近では通常の上皮性悪性腫瘍においてもエストローゲン活性の上昇が知られており無視できない領域であろう。腹水細胞診または腹腔内洗浄細胞診は,卵巣癌の進行期ひいては予後に大きく関連し,卵巣癌の細胞診の中で最も重要な分野である。腫瘍捺印細胞診は,術中迅速病理診断の代用として応用されているが,その診断には熟練を要し,一般的には行われていない。ここでは代表的な卵巣癌の腹水細胞診における形態的特徴について述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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