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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科45巻6号

1991年06月発行

原著

妊婦血漿中のADPならびにPAF分解活性

著者: 飯岡秀晃1 赤田忍1 久永浩靖1 森山郁子1 一條元彦1

所属機関: 1奈良県立医科大学産婦人科

ページ範囲:P.739 - P.742

文献概要

 血液中のADP,およびPAFの分解活性の妊娠中の変化を胎盤機能との関係を含めて検討した。
 1.血漿中のADP分解活性は,妊娠時は,非妊娠時より増加しており,また,妊娠経過とともにADP分解活性の増加を認め,妊娠満期では,非妊娠時の約2倍の値を示した。
 2.血漿中のPAF分解活性は,妊娠時は,非妊娠時に比し,やや低下しており,妊娠経過とともに減少する傾向を認めた。
 3.胎盤絨毛組織培養上清にはADP分解活性が存在することが判明した。一方,胎盤絨毛組織培養上清には,PAF分解活性が存在しないことが示された。
 妊娠経過とともに血漿中のADP分解活性は増加することが判明した。この妊娠血漿中に増加するADP分解活性の由来としては,胎盤絨毛組織培養上清にADP分解活性が出現することにより,胎盤が関与していることが示された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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