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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科45巻7号

1991年07月発行

今月の臨床 胎児診断—テクニックと評価

生化学検査

21.E3,hPL

著者: 矢内原巧1 田原隆三1

所属機関: 1昭和大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.826 - P.828

文献概要

 胎児は胎盤を介して母体に生命維持や発育に必要な呼吸作用,物質代謝など全てを依存している。従って胎盤の機能は母体内胎児の状態と密接な関係をもち,その機能を知ることは周産期の胎児管理上きわめて大切である。胎盤ないし胎児機能検査法は大きく①胎児の発育成熟度と機能検査,②胎盤自体の機能検査,③胎児・胎盤系の機能検査,の3つに分けられる。しかしこれらの検査法は完全に分けることはできず,また単一の検査法で知り得る情報には限度がある。従って各種の検査法による総合的な評価が大切である。本稿では胎児のviabilityと最も関連の深いestriol(E3)およびhuman placental lactogen(hPL)測定について述べる。
 妊娠により著増する,蛋白およびステロイドホルモンは,いずれも胎盤で産生される。このうち蛋白性ホルモンは胎児の関与なく主に胎盤で産生されるため,胎盤の機能検査法として測定される。一方ステロイドホルモンは,胎児または母体よりの前駆物質を材料として生成される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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