icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科45巻8号

1991年08月発行

カラーグラフ 産婦人科領域におけるレーザー療法・2

子宮頸部の初期癌に対する円錐切除法

著者: 蔵本博行1 脇田邦夫1 泉貴文1

所属機関: 1北里大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.892 - P.893

文献概要

 子宮頸部の異形成や上皮内癌に対するレーザー蒸散法は,妊孕性を温存する優れた保存療法として前回紹介したとおりである.本法を用いるに当たっては,正確な診断が必要であり,いわゆる上皮内の腫瘍に限って適応となることを強調しておきたい.しかし,診療の実際において,正確な診断に苦慮し浸潤を完全に否定することが困難な症例に出くわすことも稀ではない.このような場合,従来からメスによって行われていた円錐切除術と同様に確定診断を下すことができ,しかもメスによる煩雑さが伴わない方法があれば有難いところである.レーザー円錐切除法はこのような期待に応えるものである.われわれは蒸散法と同様に,この円切法を局所麻酔のうえ外来で行っているので紹介したい.
 微小浸潤癌は,現在縮小手術によって治療されることが定着しているが,さらに一歩進めレーザーで円錐切除し組織病理学的に完全に摘除されていることが確認されれば,追加治療を行わずこれで根治的療法とする傾向にある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら