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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科45巻8号

1991年08月発行

今月の臨床 外来でみる感染症

最近の外来でみる感染症

3.小児思春期外来

著者: 広井正彦1 川越慎之助1

所属機関: 1山形大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.900 - P.901

文献概要

 小児思春期婦人科疾患のなかで,外陰腟炎は月経周期異常などとともに最もしばしばみられるものの一つである。とくに,小児期においてはエストロゲンの欠如による腟粘膜の菲薄化と腟自浄作用の低下があり,その上,排尿,排便の自己処理の不手際などもあって,腟内には種々の細菌が繁殖しやすい状況にある。初経発現も間近になってエストロゲンの分泌が増量すると乳酸桿菌も増し,腟内は酸性を呈して大腸菌,ブドウ球菌などの病原細菌の性管腔内への侵入や発育は抑えられ,炎症が発生しにくい状態になってくる。しかし,タンポンの誤用とか性癖,性行動の如何によっては十代の後半にも成人と同様の炎症性疾患がみられてくるし,いわゆるSTDの増加も目立つようになってきている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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